あらすじ
「全部」を知らなくとも、理解できる道がある。
世界の三分の一もの人びとが信仰しているのに、日本人にとってはよく分からないキリスト教。しかし、聖書やキリスト教の「核心」に光を当てて、そのつながりを「よむ」ことができれば、理解への道が驚くほどひらけてくる。一神教の鍵「アブラハム」とはどんな人物なのか? 膨大な聖書のどこを読めばいいのか? 聖書の教えはどんな人によって受け継がれてきたのか? それらに通底しているキーワード「旅人の神学」とは? 本格的かつ平易な解説で注目が集まる東大教授による、格好のキリスト教入門。巻末にはキリスト教の理解を深めていくためのブックガイドを収載。
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Posted by ブクログ
キリスト教初心者にはすごくいいのではないかな、と初心者は思った。ゆったりとした語り口調で、それこそ教会で説教を聞いている気分になってくる。
キリスト教という膨大すぎるテーマを、「旅」を軸に据えて噛み砕いていく本書。「神とはどんな存在なのか」や「キリスト教は現在においてどんな役割」があるのかというところまで話が広がっていく。
個人的に驚いたんだけど、「アブラハムには7人の子」って歌、神から最初に接触されたアブラハムだったのか。アブラハム自身は何も主張せず、善人でもあり悪人(というか過ちを犯す人)でもあり、けれど主を信じるという態度の人らしい。だからユダヤ、イスラム、キリストの3つの宗教それぞれに登場するし、悪くは言われてないとのこと。
イエス・キリストって深く考えてなかったけど、イエスが固有名詞、キリストは「救い主」らしく、イエス・キリストは「キリストは救い主です」という、言い方そのものが信仰の告白らしい。
P70で神の存在を「全能なわけではなく、寄り添い、ともに傷つき、見守っていてくださる存在なのだ(要約)」として、以降はそれを前提として話が進んでいくんだけど、遠藤周作の「沈黙」内で主人公が辿りつく神の解釈と合致しすぎてて驚いた。遠藤が熱心なキリスト教徒だってことは知っていたけど「沈黙」自体は普通に創作物だと思って読んでいた。でも、結構聖書のセルフ解釈みたいな本だったのかな。