あらすじ
双眸に星を宿した天の申し子。人々を真なる道に導く――そう予言され生まれてきた柳宮家の嫡男白珠は、ある事件をきっかけに右目ばかりか宮城内での地位もすべて失い、世捨て人のような生活を送っていた。だが、妹の代わりに旧都香久の御所守を買ってでたことから、運命の歯車は大きく回り始める。うち捨てられ、鬼の巣窟となったかつての都。そこに巣くっていたのは、元は人でありながらも妄執に囚われ鬼と化した、鬼の王陽炎だった。『星砕きの娘』から遡ること数百年、星の目を持つ男と鬼との壮絶な闘いを描いたファンタジイ大作!/解説=東雅夫
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鬼と仏と
最後は何だか仏教の深淵に触れたかのような気になりました。主人公は損な性分というか、難儀な奴です。そして、鬼になった陽炎と恋人の話が切ない。阿竹もいい奴なのにな。人の嫉妬心とか悪意は怖いものです。白珠は色々なしがらみから逃れて自由になれたようですが、きっと今後も色んな事に頭を突っ込むことは止められないでしょう。破戒僧と従者の道中のその後を読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
星砕きの娘を読む前に知らずに読んでしまったのでそちらも読みたいと思う。
面白かった。
阿竹の後悔がずっしりと響いた。
春宮が気持ち悪すぎて逆によかった!
Posted by ブクログ
星砕きの娘から遡った時代の物語で、世界観は同じだそうですが、別の本と考えた方がよいです
星砕きの娘と同様に仏教のエッセンスがいい感じ
このタイプの本が増えてきそうな感じですかね
Posted by ブクログ
予言という呪縛に、こってこてファンタジーかと思ったけど、白珠の達観しているというか曲者具合が中和(し過ぎ感は否めないが)
ダークパワーは人がいる限りなくなることはなく、蓄積されると強靭な力になる
そこに巣食う鬼を絶対悪と切り捨てず、導く
旧都香久の成り立ちや現都寧治で起きていること、それぞれの時代背景が違和感なく溶け込んでいて、いいなあ、この世界観
Posted by ブクログ
白珠みたいな人の想いがわかって達観してるようなキャラが主人公なのは珍しい。主人公らしい心の成長があったのはよかった。
展開はそこまで意外性がなかったかな。
キャラクターに感情移入もそこまで出来なかった。
描写は情景が想い描きやすくて特に王vs王とか楽しめた。