あらすじ
2022年2月、地球を訪れた異星人ショルの超テクノロジーにより、わずか3カ月たらずで地軸が90度転倒、クリスマス島が北極に、コンゴの熱帯雨林が南極になることが判明する。有史以来の大災厄を前に、ポストコロナ世界の政治/経済/社会はどう対応するのか?
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Posted by ブクログ
2021年の現在の地球に異星人がやってきて「俺たちが住みやすい環境にするために地軸ズラすよ」と一方的な宣告をしたという設定。新たな地軸はアフリカが南極でクリスマス諸島が北極。国連と各主要国(とそのリーダー達がどのように新たな環境対応していくかというシミュレーション小説。
著者の松本さんは商社出身のビジネスマンでTwitterでエッジの効いた言葉をいつも書いているお方。思考実験として書いたこのSF小説執筆は本業ではないので、前半の文章構成にはアマチュア感が残るものの、後半の思考実験部分については、人類の歴史、政治哲学、勃興しつつある技術への理解などへの彼の深い理解が垣間見れて、彼の書斎でウイスキーでも飲みながらお話を伺っている気分になった。
後書きによると、地軸がずれた世界設定をかいたのは大西拓磨さん。彼もまたTwitterが冴え渡っている人。松本さんと大西さんの年齢差はおそらく50歳はあるはず。50歳の年齢差を越えたパートナーシップ/人間関係を作っている松本さんの偉大さを感じた。