【感想・ネタバレ】鏡と光 下のレビュー

あらすじ

三番目の王妃ジェーン・シーモアは、ヘンリー八世が熱望する男児を生むものの、直後に世を去る。ふたたび国王の結婚問題に直面したクロムウェルは、国家の安定を支えるような縁組を整えようとするが……。諸外国の思惑と、貴族たちの陰謀が錯綜するなか、時に自問自答しながらも、彼は自らの信じる道を進んでいく。己の手腕だけを頼りに生きたトマス・クロムウェルの人生を、新たな視点で描いた傑作歴史小説三部作、ついに完結。

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Posted by ブクログ

端々に散りばめられた何気ない描写のひとつひとつがラストへの伏線だったり、史実として残っているエピソードに繋がるキーワードだったり…読めば読むほど、歴史を知れば知るほど面白さが増す作品だった。主人公のクロムウェルはもちろんのこと、彼を取り巻く様々なキャラクター、特にヘンリー8世の解像度が凄い。野望、喜び、葛藤と苦悩、慈悲、無慈悲…文書の中で彼らの生きる呼吸が聞こえるようだった。

もっとマンテルの作品を読んでみたいが現在翻訳されているのはクロムウェルの三部作のみ。他作品の翻訳もぜひ刊行して欲しい。

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2025年07月30日

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