あらすじ
失恋したての子爵と令嬢。望まぬ結婚をした二人だったが……。
ケンドール子爵ジョンは結婚式で新婦に逃げられたという 苦い経験を持ち、以来世捨て人のように家に引きこもり、最新の機械 の開発に情熱を注いでいた。そんな中、隣人の義理の妹であるエマと出会う。エマ自身も過去の失恋体験から立ち直るため、絵を描くことだけが癒しになっていた。エマは彼の機械の構造の美しさに夢中になり、スケッチをさせてくれと頼んだが、開発中の機械なのでダメとすげなく断られてしまう。ある日、ジョンは殺人事件の濡れ衣を着せられるが、その日エマとふたりで機械工房にいたことを話せばエマの名誉を傷つけると、黙っていた。エマはそのことを知り、自分が一緒にいたと証言する。疑惑は晴れたが結婚しなくてはならなくなったエマとジョン。形だけの夫婦だったがいつしか二人は惹かれ合うように。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この手のロマンスにありがちな急展開や暴力的なことなどが少なく、現実味を帯びた転回で、楽しく読めた。
ヒロインの全うな考え方も好感がもてた。
捨てられた花婿のショッキングな始まりの割には田園な物語。イギリスの田舎に憧れます。
スピード感があって飽きさせない
初めて読む作家さんでしたが、最初から最後まで展開が早く、文章も感傷的なところがなくあっという間に読み終わった。英語独特の言い回しもなく、和訳も読みやすかったです。共に失恋という痛手から立ち直ろうとする主役2人を素直に応援したくなった。賢明に起きたことを受け止めよう、乗り越えようとする姿が描かれて読み応えがありました。