【感想・ネタバレ】古の武術から学ぶ 老境との向き合い方のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年10月09日

古武術と言うキーワードで著者を知ったのは、中学生の頃。武術での体の使い方をスポーツに取り入れると言う観点で活躍されていることを知った。

著者や考え方や取り組みを知ったのは、この本が初めて。

やり残した事はもうないと言う気持ちとまだやることがあると言う気持ちが共存しながら死を迎えたいと言う書き出し...続きを読むに心惹かれて読み始めた。

途中、科学で解明されてない不思議な知恵かインチキ科学か判断難しいところもあるにはある。身を守るための受け身であったり、体の動かし方とかはとてもためになる。
また、筋トレなどジムでガチャガチャするよりかは、生きるのに必要に迫られての方が身に付くと言う考えなど普遍的なものもある。
著者は70を越えても、若い時には出来なかったことが増えているとか。
技術の紹介というよりかはエッセイだと思って読むのがしっくりくる。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月23日

64歳でババナ→フロリダ横断を達成したダイアナ・ナイアド著の「対岸へ」を読んだので味わい深かった。

70歳になった甲野善紀さんが思うのは「最近の老人は」と思うらしい。彼が同年代以上で会いに行きたいのは野口裕之、養老先生、桜井章一、宮崎駿くらいらしい。

自分達には出来ない大きな問題を真剣に考え、い...続きを読むかに下の世代に託すか、人間が地球で自然に「生きる」とは何なのかと真剣に考えれば生きがいのない情けない老人にはなり得ないと言う。

彼が20代で悟った事「人間の運命は完璧に決まっていて同時に自由である」この言葉は4年間突然の癌罹患に苦しんだ筆者にとっては重い。

甲野善紀先生は70歳で「影観法」という我ならざる我という裏の意識を使った技が使えるようになったそうだ。凄い事を言うなぁと思ったのはイチローが50まで現役を続けると言ってたのに45で引退する事になったのは「どこかで自分は大したものだと満足した」部分があったからだと看破する。

甲野先生はアンチ筋トレ派である。筋トレは部分で身体を疲れやすくし筋肥大を目指す。弛緩から緊張へとグラデーションを速やかに全身を使うのが良い身体の使い方だがその使い方が筋トレでは身に付かない。必然性のない動きは身につかないとされている。

筋力、聴力、視力は衰える。だが身体の感覚、全体性、脳は多分一生成長する。この本を読んで残りの人生を身体の研究に捧げる事の決心がついた気がする。

0

「暮らし・健康・美容」ランキング