【感想・ネタバレ】ウォーターダンサーのレビュー

あらすじ

19世紀中盤、アメリカ・ヴァージニア州。神秘的な力を持つ黒人奴隷のハイラムは、奴隷逃亡のネットワーク「地下鉄道」の活動に加わることで、自らが持つ力の意味とその秘密を知っていく。秘密を解く鍵は失われた母の記憶――。トニ・モリスンが「ボールドウィンの再来」と絶賛した、いま最も注目される作家による初長篇小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人種差別は自由の国を喧伝するアメリカのあまりにもあからさまな矛盾で、それを外部からどのように語っても的外れにはなってしまうが、この本からはその世界の歴史的な面を少しだけ垣間見ることができる。
そしてこの本のテーマはそんな歴史の問題だけにとどまらず現代の個人の意志にまで広がっている。
キーポイントは記憶でありそこから紡ぎ出される物語。現実はもっと厳しいかもしれないけどそんな物語があるからこそ厳しい現実に立ち向かって地下鉄道を辿っていくことができたということかもしれない。
微温的なハッピーエンドは遥か昔に奴隷制度を克服しても問題は解決しない現実も示している。

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2022年01月04日

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