【感想・ネタバレ】ユーフォリ・テクニカ 王立技術院物語のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 通勤図書(6月最終週)
 @min2flyに「理系ホイホイ」関する話でオススメされた。大学の理工系研究室あるある話が網羅されており、かつ話として面白い。

 主人公の女の子はちょっとどころじゃなく変な子。私は変なキャラクターが好きだが、それでも引くくらい凄い娘である。いやでも理系研究室にいる女の子って大抵一癖か二癖あるよなぁ…なんということをしみじみ思い出したりもした。

 以下、作中の科学技術について。
 作中では架空の科学技術である「水気」という理論とその応用技術である「花火」をテーマに主人公たちがドタバタと研究を進めていく。
「水気」は架空の技術ではあるものの、真空の生成や純水の精製、試料作成、または手作り実験装置の癖に苦しんだり、事故の危険など…この手の研究に少しでも携わったことがある人は経験があるだろうことが、しっかりと描かれている。また、理論に関しても実際の物理や化学をモチーフにしてわかりやすいものになっており、読者に壁を感じさせない。なにより、1巻完結であるため所謂「中だるみ」がなく、スピーディに話が進行するところが良かった(うだうだと理論の蘊蓄を語るという雰囲気がない)。
 花火の理論については、現実でいえばLEDや半導体レーザー技術の話が近いかな。世界観としては19世紀後半~20世紀初頭という感じがするのだが、水気技術に関してはかなり現代に近い感じがあり、それも話の明快さの理由かもしれない。

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2011年07月09日

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