【感想・ネタバレ】『鬼滅の刃』で学ぶ はじめての仏教のレビュー

あらすじ

「継国縁壱のモデルは、お釈迦さま!?」「眠り鬼・魘夢が見せた夢の正体」「悲鳴嶼行冥の羽織に刻まれる文字の謎」「鬼狩りになる縁、鬼になる縁」……本書では、“お寺の掲示板をバズらせる和尚”としてSNSで話題の著者が、人気漫画『鬼滅の刃』の根底に流れる仏教的要素に着目しながら、普通に読んでいたら気づけない作品の面白さを紹介していきます。仏教のことを知ると、その時しがみついていたものがつまらないものに見えてくる。思い通りにならないことだらけの世の中で、仏教というのは世界の見方を変えてくれる教えです。空前のブームを巻き起こし社会現象とまでなった『鬼滅の刃』と、時代を超えて今なお世界中の人々の心をつかむ仏教―一見すると何の関係もないような二つに関係性を見いだし、仏教の物語りを知ることで、より深い『鬼滅の刃』の世界へ案内します。日本一カジュアルに仏教を学べる書!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

鬼=煩悩、と捉えて、仏教との共通点、ともに「滅」する物語、時代を超えて思いを繋いでいく物語、という視点がとても面白かった。
喪失を軽んじない、という一言がとても響いた。

以下、備忘録メモ。(ネタバレ)
思い通りにならない世界を、思い通りにしようとする心が「煩悩」、
煩悩は苦しみをどんどん集めて雪だるま式に大きくなる(「集諦」)
不変の「我」を求め、「我」に執着すること(=我執)が「煩悩」の根源だが、
「我」とは人間の勘違いで、本当の私=何者でもない。
「我」への執着が、世界を正義と悪、敵・味方に分断する。
浄土真宗の「歎異抄」では、自分が罪を犯さないのはたまたまそのような状況に置かれていないだけで、もしそのような状況に置かれていたらな何をしでかすかわからないのが人間と解かれている。
鬼も鬼である理由がある。
「鬼滅の刃」に人々が惹かれてしまうのは、鬼たちに自分たちの心に奥底に潜む鬼(煩悩)を重ねて見てしまうから。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鬼滅の刃を通して仏教を知ることができ、仏教のことを知りたいけど難しそう…と思っていた私にとってはとても興味深く読み進められた。
炭治郎の鬼の素質についての考え、なるほどー!と思いました。「縁」って本当に、奇跡みたいなことなんだよなと感じます。
「本当の正義」についての話も、刺さりました。鬼殺隊が鬼を倒して、めでたしめでたしで終わるけど、その後のことや「正義」のことなんて、鬼滅の刃を読んでいたときには考えたこともなかったので…著者の方、さすが住職さま、視点が違うなぁと思いました。
改めて、鬼滅の刃って奥が深い作品なんだなぁと感じます。本当に少年向けなのか?この本のおかげで、鬼滅の刃の世界をさらに深く楽しむことができました。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鬼滅の刃と仏教とを比較し、わかりやすく解説していただいた本です。一番、響いたのは、「喪失を否定しない、ごまかさない、そして人は成長していく」という点です。子どもたちへも、自分の失敗、弱さを認め、その上で、前を向いて生きていこう、と、話していきたいと思います。

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2021年09月18日

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