あらすじ
「2人に1人ががんになる」といわれていますが、実は日本のがん検診受診率は先進国のなかで最低レベル。さらにコロナ禍により2020年度のがん検診は前年度より3割も減っています。このようにがん検診を「受けない人」がいる一方で、必要以上の検査を受ける「受けすぎな人」もまた問題なのです。放射線による体へのダメージや偽陽性だったときの精神的な負担など、過剰な検診には「不利益」があるからです。本書では、医師であり、がん検診研究の専門家である著者が、科学的根拠を基に、「受けたほうがいい」「受けなくてもいい」がん検診について詳しく解説します。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
確かに還暦を過ぎた同級生が集まると、半数が、"がんサバイバー"のことがあるし、以前ほど"がん"という言葉につきまとう恐ろしいイメージはなくなってきた。
著者は疫学統計を専門とし、"がん検診受診を増やす"のではなく、"がんによる死を減らす"ことを目的とするという。やみくもに受診すれば良いものではないらしい。
がんもさまざまなであり、検診を受けるのに適切な年齢、見つけても放置して良いもの、すぐに対処すべきものなどが分かりやすく説明されている。
また、データでは納得出来ず、そこに"物語を求める"文系タイプや、専門家でもがん検診に動揺する様子など、思わず納得できる話も満載。がんが気になる40歳以上の方には必読の書。