確かに還暦を過ぎた同級生が集まると、半数が、"がんサバイバー"のことがあるし、以前ほど"がん"という言葉につきまとう恐ろしいイメージはなくなってきた。
著者は疫学統計を専門とし、"がん検診受診を増やす"のではなく、"がんによる死を減らす"ことを目的とするという。やみくもに受診すれば良いものではないらしい。
がんもさまざまなであり、検診を受けるのに適切な年齢、見つけても放置して良いもの、すぐに対処すべきものなどが分かりやすく説明されている。
また、データでは納得出来ず、そこに"物語を求める"文系タイプや、専門家でもがん検診に動揺する様子など、思わず納得できる話も満載。がんが気になる40歳以上の方には必読の書。