松濤明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学生と社会人の、登山への考え方の違いを論じた部分(p443/563 S23.7)が印象的だった。
自分で働いて(稼いでから)山に行く人間は、初めから権利の概念が強い。汽車賃だって、、、みな俺が稼いだものだ。わずかな暇を盗んで山に行くのは俺自身の努力でかちえた当然の権利だ。・・・どうしても享楽的になる。・・・楽しいということが第一になる。 (順番は逆だが)学生で親の脛を齧って山に行く奴は、山に行けば行くほど良心がとがめる。・・・せめて遊びに終わらないようにと考え、やり甲斐のある登り方、文化的意義のある登山をしようと努力する。そこに登山の進歩が生まれる。・・・(以上引用)とあった。
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Posted by ブクログ
まず、「しょうとう あきら」だと思ってた。登山界の伝説みたいな岳人の名は「まつなみ あきら」。遭難死した時、若干26歳10ヶ月。
とは思えないレベルの文章力と山行の両立ぐあい、と、それらしい若い情熱。
学生登山と社会人登山の流れや、極地法への疑問など、昭和初期の開拓の空気や、その上に立った松濤の先進的な思想がよくわかり、読みものとしてもまとまっている。
本人の筆による山行報告とコラムがいい。それに付随する解説も助かる。最期となった「風雪のビヴァーク」部分の考察はまさに「後進の参考となる」内容。グラム単位で重量計算し、事前に荷上げし、緻密に緻密に練り上げた山行でも、計画通りに進められない状況に