上田渉のレビュー一覧

  • 脳が良くなる耳勉強法  聴覚マネジメントで人生が変わる

    Posted by ブクログ

    何と評してよいか迷う本だが、やはり自社商品プロモーションの域を出ていないと思う。

    個人的にはオーディオブック活用も音源ダウンロードも経験がなかったので、特に最後の方は参考になったし、やる気にもなった。ただ紹介内容がFeBe、i-Tunes、audibleに偏っているのは事実だし、機器の取扱とかマメ知識に入りすぎている部分もある。総じて、物識りの友達の話を聞いているような感じ。

    前段の部分、耳勉強法の理論化を試みた部分は、いろいろ書いてあるもののフラストレーションの残る内容。耳勉強法の成功例として自分のことを挙げているが、有名進学校で落ちこぼれてた人が、高3の時に一念発起して二浪して東大に合格した・・・って、珍しい話ではない。高1から勉強して東大に行く人も沢山いるのだし、そもそも肝心の勉強法がちゃんと紹介されていない。

    そして「耳勉強法」という造語の中に、「音韻表象」と「聴く勉強法」を都合よく混ぜ合わせながら筆を進めているところが、一番わかりにくい。言語理解において、リーディングでもリスニングでも同じく音韻表象が働く。よって前者の場合に黙音読とでもいうのか心の中で発声しながら読めば効果が高い、とここまではわかる。ただ第1章から第3章迄の間で、「耳勉強法」といったら黙音読とリスニングのどちらを指すのか曖昧にされていて、不信感が拭えなかった。

    中途半端に理論の網を広げるよりも、言語理解のメカニズム、音韻表象の重要性と音読の有効性、リスニングを取り入れた学習法、音源の取得、くらいに論点を絞った方が、本としてよかったのでは、と思えて残念。

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    2009年10月07日