青井汎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
スペイン映画『ミツバチのささやき』、漫画『護法童子』、ゴヤの『巨人』、宮沢賢治、世界各地の神話、太古の洞窟壁画、陰陽五行思想―。
宮崎駿のアニメ作品には、さまざまな「仕掛け」が巧みに隠されている。
表層のエンターテインメント性に惑わされることなく、暗号を一つ一つ解読していくと、宮崎駿が見つめている深く広い世界が見えてくる。
単なるアニメ論を超え、多くの日本人が忘れかけた「真情」を呼び覚ます注目の論考。
[ 目次 ]
第1章 『ミツバチのささやき』と『となりのトトロ』
第2章 欧州史の地層という「隠し絵」
第3章 ファンタジーに「真情」を吹き込む中国思想
第4章 『もののけ姫』と -
Posted by ブクログ
宮崎アニメの作品に歴史的、神話的な内容をリンクさせて書いているこの作品。
確かに読んでいて内容に感心する場面が多々あります。
また、宮崎さんに宮沢賢治や司馬遼太郎が思想的に作品に影響を与えているのかということが分かり、ただただ感心するばかりです。
作品としては「もののけ姫」を中心に「ルパン3世カリオストロの城」、「となりのトトロ」、「風の谷のナウシカ」などを分析しています。
宮崎さんは今の自然の大切さを訴えるだけではなくて、文明の発達によって
何年もかけて失われつつある自然との調和を今一度呼びかけているようでもある。
僕がこの本で一番心に残ったキーワードは「対象性ー非対称性」。
カミと人