エベン・アレグザンダーのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
現代人らしい唯物主義よりな意識を持っていた脳神経外科医が、自身の臨死体験を赤裸々に綴ったのが本書である。
自身の体験を盲信せず、医療従事者である友人知人や関連書籍を使って現代化学・現代医学に根ざした客観的視点も取り入れているのが新しく、また、その検証の結果、医学的・化学的に説明できる臨死体験と説明できない臨死体験があることが明らかになったというのが面白い。起きた事実を認め、しかし盲信することなく客観的に検証する。これこそ正しい科学的なアプローチだ。事実を検証することなく「あるわけない」と全否定する、または仮説に合うように事実を捏造するなど、きわめて非科学的だ。
最近に「天国の存在が“科学的に”証明された」という内容の短編を読んだが、いずれは死後の世界の実在が“科学的に”証明されるかもしれない。本書を読んでそう思った。
生命維持活動が止まる(死ぬ)と、中にある魂魄の内、“魂”の方は行くべき所に行くらしい。その行くべき所、“死後の世界”は果たして実在するのか。我々は死後も自身を自覚できるのか。本書は、永遠に問われるこの疑問に対する答えの一つかもしれない。死後の世界の実在に肯定的な人も否定的な人も、読めば新たな刺激になるはずだ。 -
Posted by ブクログ
著者である脳神経外科医自身が大腸菌による髄膜炎を発症し、その自らの生死を彷徨う状況から見事復活を果たし、その際の臨死体験を記録したもの。
他のさまざまな臨死体験者よる、その体験談と自らの体験自体の類似性を見つけ、いままで自らの超現実主義的考え方自体を見直すに至る。
人の精神とはコンピューターの電子信号の伝達に類似したような物という単純な例えは間違っており、より高度な機能を持った臓器ということになるのだろう。
『臨死体験を通して、人にはこの世界で体験していることをつぶさに記録している未知の部分があり、記録作業はきわめて幼いうちから行われていることが違いないことがわかった』まさに、『三つ子の魂百まで』である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあなたは永遠に深く愛されています
恐れることはなにもありません
あなたのすることには、ひとつも間違いはありません。
あらゆることは、愛。
愛が最も純粋で力強いかたちをとればら妬みや利己的な感情のない、無私の愛になる。
脳に支配された物理的な存在でいる間は、背後の広大無辺さを脳が遮断してしまう。
愛と思いやり。受容。
神様は言葉を介さずにメッセージを伝える。それはそよ風のように。質問と答えはワンセットになっていて、無言の質問をする度に電光石火の答えが返ってくる。人は脳で処理をするからわからない。
今まで見聞きしたことがひとつに成り、読後には背後に温かさを感じた。
自分の中心の愛を信じよう
脳を越えた判断を信じようと
さらに思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ~内容~
名門ハーバード・メディカル・スクールで長らく脳神経外科医として治療と研究にあたってきたエベン・アレグザンダー医師。ある朝、彼は突然の奇病に襲われ、またたく間に昏睡状態におちいった。脳が病原菌に侵され、意識や感情をつかさどる領域が働かないなかで、医師が見た驚くべき世界とは? 死後の世界を否定してきた著者は、昏睡のなかで何に目覚めたのか?
回復後、その「臨死体験」のすべてを
鮮明に語ったのが本書
~*~*~
普段から「臨死体験」や「体外離脱」などの本を
興味を持って読んでいる方からしたら
天国で体験した、という部分も
どこかで読んだコトがあるような体験・・・で
内容的には、なんら驚かないだろうと思う
じゃあ、なぜ この本がベストセラーになったとか
と言えば
今まで臨死体験をしたという人達に対して
科学で否定した諸説が、反論出来ない状況下にあり
脳神経外科医である著者が、科学者が反論するだろうコトに対して
・・・科学者としての自身が、ひとつひとつ疑問を投げかけていく
それに対して
反論(体験したことに対しての“超現実性“)に認められる性質を説明出来るような説がひとつもない
と 自らの体験を語るだけではなく
科学的にも検証している
脳科学者として神経学的仮説を示している点であろう。
そして息子さんのアドバイス通りに
自分の体験を科学的に価値あるものにしたいと
考えているなら他の体験談と比較する前に
まずは自ら体験したことを書き出す・・・ことを
してから
世の中にある体験談を読むようにしたこと
臨死体験をしたという人と著者と変わらない点
本人の病が・・・細菌性髄膜炎によって
大脳新皮質がまったく機能していない、
幻覚を見ることさえあり得ない状態での体験で
あったこと
その状況そのものが幻想として片付けることが医学的観点から見て絶対に不可能であった点
専門的な部分に対しても巻末に資料で補足している
それらが 今まであった「臨死体験談」の本とは違う
所で 逆に言えば 科学的な説明を加えたというコトが
この本の特徴だと思った
臨死について、大きく3つの陣営があるという
@自ら体験したか、受け入れることに抵抗がない
信じるグループ
@頑強な反対派
意識を生みだしているのは脳であると承知しているから意識が肉体を超越しているというようなバカげた考えに耳を貸さない(以前はココに属していたらしい)
@臨死体験と言う言葉は聞いたことがある、あらゆる種類の中間層
ココに居る人々に役立つのではないか、のと思いで書いたそうだ
嘘だろ?科学的根拠はどこ・・・?
そんな人にとっては、説得力があるかも、
しかし、純粋に臨死体験について、どんな体験をしたんだろう、とかそういう部分をじっくりと読みたい方には少し物足りないかもしれない
私にとっては、この本はこの本の特徴である
神経学的仮説も興味深く読めた
今の所「臨死」については
科学で否定出来るような絶対的なものではないのだな
という点と
簡単に言っちゃうと
人って、計り知れない~!って思った・・・です -
Posted by ブクログ
ネタバレジャンルとしてどこに入れたら正しいのだろう?と迷う一冊です。精神世界に入れるのが正しいのか?医学に入れるのが正しいのか?ノンフィクションなのか?どれでもないようなどれにも当てはまるような。
興味深いのは医学の申し子のような世界最先端の脳神経外科医で死後の世界など否定して半世紀を生きてきた人が、自らの体験によって死後の世界の存在を啓発するまでになったことです。
臨死体験の著述者が、これほどまでに客観的批判的立場にたつ人物でなかったならばこの本はそれ程話題にならなかっただろうと思われます。
経過を述べていくために様々なエピソードが挿入されていますが、個人的には「いらないんじゃないかな」と思われる話も多々入っています。
しかし、著者にしてみたらその部分こそが自分が今までどれ程臨死体験というものを信じていなかったか、血縁や知縁というものを大切に思っていたのかの表現として重要だったのでしょうね。
著者の病状を見た医師の当時の見解も記載されていますが、それでもこのことを事実として信じられない人は世の中にたくさんいると思います。
しかしあの世を信じられない人であっても、この著者が体験した病気、そしてそこからの回復という起こるべくのないはずの事実が、いかに奇跡的でこの世的なものでないかということは信じられると思います。
私は天国というよりもあの世を信じますが、そういうことを抜きにしても一個人体験として面白く読める一冊です。 -
Posted by ブクログ
脳の本はろくなのがない、というか自分にはどうもあわないので、もう読むのをやめよう、と思っていたのだけど、やっぱり気になっちゃう。
臨死体験完全否定派だった高名な脳神経外科医が脳の病気で昏睡になりながら回復し、その間に体験した霊的な話と、現実世界で起きていた治療や親族の心の動きなどを描いている。
人の心に何があっても僕は驚かないが、むしろこの場合、臨死体験よりも、通常なら死、そこに至らなくても元通りに回復はしないはずの病状を脱しているのが超自然現状な気が。
臨死体験と脳という、どっちも苦手キーワードで(だったら読むなよ)、これを正面から受け止める度量はない。
では読み物としてはどうか。章は短くてきぱき進むようでいて、似た描写の繰り返しのように思えてしまう。
死語の世界が高度な感情をもつゆえのものだとすれば、そこには虫も鳥がいない、沈黙の春ではないか。
著者による臨死の考察は、もともと科学至上主義だっただけに興味深いけれど、時折僕の手の届かないところに進んでしまう。
でもまあ、わからないことを読んでこその読書じゃないか!