植垣康博のレビュー一覧

  • 兵士たちの連合赤軍〈改訂増補版〉

    Posted by ブクログ

    [末端よりの報告]学園闘争に従事し、権力との対決の果てに革命を夢見た若者は、いかにして連合赤軍に合流し、雪山での陰惨な「同士殺し」に加担することになったのか......。日本の現代史の一ページである赤軍派、そして連合赤軍の動きを、「一兵士」という立場で参画し続けた著者が、自らの行動を振り返り、当時の様子を生々しく記した作品です。著者は、雪山越えの逃避行の末、軽井沢駅で逮捕された後、長年にわたる拘留生活の中で本書を執筆した植垣康博。


    完全に閉じ込められた「あちら側」の世界の話を、「こちら側」の世界の言語で一貫して書き残しているところに、本書を読む第一の価値があるのではないかと思います。時代も

    0
    2016年05月04日
  • 兵士たちの連合赤軍 《新装版》

    Posted by ブクログ

    連合赤軍の必読書。筆者は赤軍派議長の塩見孝也とは犬猿の仲らしいが、赤軍派と連合赤軍は違う体質であって、区別すべきだと思う。この辺りは重信房子氏が的確に指摘している。
    ともあれ、植垣氏の筆致の緻密さには驚嘆する。パトリシア スタインホフの「死へのイデオロギー」と共に連赤の必読書。

    0
    2013年02月25日
  • 兵士たちの連合赤軍 《新装版》

    Posted by ブクログ

    これまで読んだ中で、最も怖いサイコホラー。しかも、それが実話というのだから、更に怖い。これを読めば、若気の至りで傾いた左翼思想を、ものの見事に修正出来ます。

    0
    2011年04月16日
  • 兵士たちの連合赤軍〈改訂増補版〉

    Posted by ブクログ

    学生運動から、連合赤軍の山岳ベース事件にいたるまで、内部では何が起きていたかを記した一冊。なぜ左翼に傾倒していったのか、なぜ連合赤軍事件(リンチ)は起きてしまったのか気になって読んだ。
    革命運動に関しては、例えば「今の大学で勉強したい」と考えている人への配慮、あるいは既得権益への配慮、革命後のビジョンが全くないきわめて独善的な行動だと思うし、そこに答えておらず、自己弁護に終始している印象。一方で他の連合赤軍の自伝等は自己反省に終始している点で、ある意味客観性が保たれている作品とも言えると思う。
    管理教育への反発、不満→現体制への反発
    ...歴史的に暴力革命でしか世界は変わらなかったから暴力に、

    0
    2016年01月04日
  • 連合赤軍二七年目の証言

    Posted by ブクログ

    植垣康博さんのインタビュー集と獄中からの書簡集。連合赤軍に関する植垣さんの視点はインタビュー集から、植垣さん自身の90年代後半の日本社会に対する考え方は書簡集から伺える。ある赤軍派兵士曰く、という前提を欠かさずに読む分には面白い一冊だ。

    0
    2012年06月13日