日垣隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書が人生を豊かにするというのはいまさら言うまでもない。ただ、実際にどのくらい本が読めているのかと言えばおぼつかない。私のように本を読ませる立場にあると、読書への誘導も大きな課題と考えられる。
本書はそんな悩みに一助を投げかけてくれる。まず読書がどのような役割を果たすのかという根源的な疑問に、「おのれを知る」ことや「知的体力を鍛える」「仮説力を鍛える」などの論が展開されている。そのために読書とはかなり能動的な営みでなければならないと述べられている。
そうした読みをするためには本は使い倒されるものでなくてはならない。本に積極的に書き込み、印の折りを入れ、付箋を貼る。そうした営みが知的な材となるのだというのだ。私のように、買った本を売ることを考えて恐る恐る本に触っているものを愚として退けている。
一方で、電子書籍についても肯定的な立場で捉えており、読書家が発信者にもなりうる時代にあることを活用すべきだとも述べている。
本書の題名でもある「つながる読書」についていろいろな論が展開されているのだが、中でもソーシャルリーディングともいうべき読書会については参考になることが多かった。読書会と言うと高度な文芸批評という感があった私にとっては新たな方向性を示してくれるものであった。
読後、自分の最近の読書の貧困さを反省するとともに、今後の読書生活についてあらたな目標をもらった気がする。 -
Posted by ブクログ
読後感が良い本です。
いろいろな本を、また読みたくなりました。
また、何か文書を書くことをしてみたいなと思えるような本でした。
本もたくさん紹介されています。
付録の読まずに死ねない100冊の本だけではなく、本文中に出てくる本も、近いうちに読みたいなと思えるような本でした。
読書欲が湧く、一冊です。
少し辛口な書きぶりのところもありましたが、私は心地よく読めました。
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(巻末の本)
既読・・・「聖の青春」「夏の庭」「兎の眼」「あすなろ物語」「岳物語」「国語入試問題必勝法」「集中力」「決断力」「スローカーブを、もう1球」「火車」
近いうちに読みたい本・・・「日本人ごっこ」「錦繍」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前にこの人のエッセイ読んで、すごい攻撃的な人だなあ、毎日疲れるだろうなあ、とか思ったんだけど、こういう理不尽なことを許さない姿勢(許せない性格?)がジャーナリストとしては不可欠なんだろうな。怒りが原動力という感じで、行間から憤りが伝わってくる。
しかしホントびっくりした。衝撃。
覚醒剤の使用下で犯した罪が、心神耗弱で軽減されるとか。嘘だろー?誰かに無理矢理打たれたんじゃなくて、自分の意志で打ったんだろー?
こんな判決がおかしいなんて小学生でもわかるはずなのに。
光市の事件のときもものすごい理不尽さを感じたけど、日本の裁判制度がここまでひどいとは思わなかった・・・。
こわいよ。
それまで普通に社会生活を送ってた人間が、犯罪後にはじめて実は精神障害でしたと鑑定されたり、犯行時は心神耗弱でしたと鑑定されたり。
そりゃ人殺してるくらいだから異常な精神状態なのは当たり前じゃんって思うんだけど。
でも、「精神鑑定」の仕組みがよくわからないだけに、私たちは「専門家」の判断の前に黙ってしまう。
だって精神障害の分野でも法律の分野でも素人なんだもん。
でも、やっぱり普通の感覚でおかしいと思うことをおかしいと言っていいんだよな。
罪はどうやったって罪なんだから、どんな人間だろうと同じように償うべきなんだと思う。
殺した事実、殺された事実がある以上。
犯罪者の事情とか、被害者になんか関係ある?
そんでもって不起訴にしたはいいけど、あとはほったらかしなの?こわすぎる。 -
Posted by ブクログ
なかなか激しい人の様だけど、タブーに切り込む姿勢はステキだね。
んーここまで司法が閉じられた世界になっているのはもともと被告のためなのか、被害者のためなのか……でも今の一番は司法関係者のためだと思うけど(怒)知れば激怒するような事がたくさん書いてあるね。ごく一例…
■医師に精神鑑定書作成を依頼した時に裁判所から支払われる対価は給与1ヶ月分が相場!もちろん税金!高すぎ!高名なある医師に依頼した場合、3回の面接と検査を行い、100ページの鑑定書を作成して67万の報酬。らしい。
■刑法39条心神喪失者を責任無能力として罰しないとか、自分で覚せい剤打ったり酒飲んで酩酊状態での犯罪の場合心神耗弱が認められれば罪が軽くなるとか。とても書ききれない。
子供の頃は弁護士って「法の下の平等」とか弱いものを守る正義の味方ってイメージで憧れる存在だったのになぁ…今じゃ何でもかんでもどんな汚い手段使って屁理屈こねてでも罪軽くして儲けるってイメージだなぁ…
いい人の弁護士もいるだろうけどきっとそれじゃ儲からないんだろうな…
いつもこの手の本読んでる訳じゃないからいささか疲れたな…実はもう一冊同じようなテーマの本買ってあるんだけど間に違う本読もうかなー -
Posted by ブクログ
重大事件や異常な事件の犯人が逮捕されると、次に必ず報道される「精神鑑定」。
以前から「心神喪失で無罪」という裁判の結果に疑問を抱いていたのでこの本を手に取り、同様のことをたくさんの人が考えていること、この問題をつきつめて徹底的に調べている人がいることに力づけられた。
ただ、「心神喪失」や「心神耗弱」の理不尽さに怒りを感じるあまり、過激な表現が頻出するのにちょっと閉口した。そこまで書かなくても著者の怒りは十分にわかります。
これについては解説を書いている人とはちょっと意見が異なります。
ちなみに、解説は以前読んだ「戦闘美少女の精神分析」の斎藤環さん。著作を読んだことがある人の解説と意外なところで出会うと、何となく知識が一層広がった気がしてうれしく思います。 -
Posted by ブクログ
「それは違う!」4
著者 日垣隆
出版 文藝春秋
p75より引用
“安全と健康を科学的に考え実践するためにも、
私たちは、巧妙なデマやスローガンを安易に信じてしまいやすい
欠点を正していく必要があるように思える。”
作家・ジャーナリストである著者による、
当時のベストセラー「買ってはいけない」に対する反証本。
別タイトルで発売された物に、
その他雑誌に掲載された物と書き下ろしを加えた一冊。
「買ってはいけない」の間違いから著者への反論まで、
所々科学的な解説も交えて書かれています。
上記の引用は、
第二章の最後近くの一文。
妄信し手段を選ばなくなる事に対する予防の為にも、
ある程度懐疑的な態度は自分の中に持っていた方が、
良いのではないかと思います。
自分で何事も調べて、
納得できるのが一番良いのでしょうけれど、
それが出来ない場合にはこの様な本は実に助かります。
どちらを信じるかは自分で決めるしかありませんが・・・。
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Posted by ブクログ
本の内容は『「買ってはいけない」はインチキ本だ』という第1章のタイトルでわかるように前半では「買ってはいけない」という週刊金曜日での連載を書籍にしたものの内容が詭弁であるということを検証する。
後半は著者の人達の精神分析?や著者の一人の三好 基晴氏が主張する環境ホルモン、ダイオキシンについて、の社会(マスコミ)での現象とその危険性の根拠を検証し詭弁であることが暴かれていく。
日垣氏の本は映画のマトリックスのように「何か変だ」と思っている社会のことに対して、その変だと感じた感覚を整理し、理解させてくれる。
そして何より読んだ後に感じるのは著者のように「何か変だ」に対して一人ひとりが積極的に取り組むことが社会をよりマシにしていく手段なのではということだ。