良書 わかりやすくて、まとまりがよかった。
交渉術はだれも教えてくれない。交渉術はノウハウがあったうえで、実践を積み重ねて身に着けていくしかない。
アメリカ式交渉術 彼らは絶対に譲りません 謝ったり、自分の非を認めたりせず、主張を通すためにあらゆる手立てを尽くします。
交渉を戦いと思っている人も多
...続きを読むく、そう考えていると最後には、交渉疲れしてしまいます。
アメリカ人でも真に交渉のうまい人を見ると、相手を打ち負かすことではなく、相手の立場や条件を考える余裕を持ち、結果的にお互いがハッピーになる方策を探していることに気づきます。
気になったことは以下です。
・すべては交渉可能である。
・実のところ、価格の設定はつねに気まぐれだ。
・売り手であれ、だれであれ、相手側から提示された契約書はかならず相手側の利益になるように書かれたものであるということを忘れてはならない。
・いかなる売買契約であっても、提示された条件におじけづいてはならないということだ。相手が何と言おうと、書面に何と書いていようと、それらはすべて交渉可能なのだ。契約書は契約を結ぶプロセスの出発点にすぎない。
・より有利な取引をする秘訣は単純だ。要求することである。ほしいものは明確にきっぱり要求しなければならない。拒否されれば、なぜ駄目なのか、かならず理由の説明を求めなければならない。
・ノーはあなたがいい人間か悪い人間かについて言っているのではない。なんらかのオフォーに対する商売上の返答にすぎないのだ。あなた自身とはなんの関係もない。
・交渉はゲームだと考えてほしい。交渉は深刻なものではなく、死ぬ気になってやるものでもない。
・交渉には2つのタイプがある。一度きりの交渉か、長期にわたる交渉かだ。
①一度きりの交渉では、相手側の交渉者とは、敵対関係になる。相手は自分のこと、自分の利益や報酬のことしか考えていない。重要なのはあなたにとって最高の条件で取引することだ。
②長期にわたる交渉では、長続きさせる必要のある、普通より複雑な合意を相手と結びたいと思ったときに採用されるものである。
・友を得るには、まず自分から相手の友にならなければならない。
・長期にわたる交渉では、継続性があるため、始まりも、途中も、終わりもない。交渉の出発点は、信頼と信用に基づいた密接な関係を築くことだ。
・6つの交渉スタイル
①ウィンールーズの交渉
②ルーズーウィンの交渉
③ルーズールーズの交渉 双方にとって、不満足な契約
④妥協の交渉 どちらも完全に要求が満たされていない契約
⑤もの別れの交渉
⑥ウィンーウィンの契約
・交渉における力 あなたは、自分が思っている以上に大きな力をもっている
①準備の力 準備をし、十分な知識を手に交渉する
②権威の力 購入を決定するもしないも、その権限があなたにある
③相手のニーズを知る力 相手の事情を詳しく知る
④共感一体化の力 相手と十分に時間をつかって友好関係を築く
⑤アメとムチの力 褒美や利得を与えたりやめたりできる力
⑥投資の力 あなたやあいてが、その交渉に費やした時間や労力
・力と認知
①あなたが実際にもっている力ではなく、相手があなたがもっていると思っている力
②品薄 ものが残りわずかである、他の人もほしがっていている
③無関心 買っても買わなくてもどちらでもよい、ポーカーフェース
④勇気 完璧に自信をもっているとおもわせる、相手がおじけづいて有利な条件を出す
⑤捨て身 あなたが、なにがなんでも、取引をまとめようとしている、そのためにはなんでもする
⑥情報と専門知識 膨大な情報と専門知識をもっていれば有利
・感情
①なにがなんでもほしいは、相手が有利に立つ・相手
②恐怖、結果を恐れれば恐れるほど、自分のためにならない行動をとってしまう
③つねに冷静に行動する 感情的になっているとおもったら、いったん場から離れる
④悠然と構える そのために、あらかじめ、心の準備をしておく
・時間
①月末近くに交渉すれば、車を安く買える
②すぐに決めようとすることには、ノー。じっくりと考える機会をもらう。
③せかしには、こちらから連絡します
④可能なかぎり、相手の決断に期限を設定する
・自分がほしいものが何かを、あらかじめ考えておくこと
・交渉をするなら、もっとも好ましい条件の少し上から始めるといい
交渉を成功に導く4つの要素
①人間 感情を交えてはいけない
②利害 当事者の利害と要求を明確にしてから交渉を始めなければならない
③選択肢 意見の食い違う分野において、選択肢を複数用意しておくこと
④基準 一定の客観的基準に基づいて結果や結論を出すことを合意しておく必要がある
・準備こそ、プロの証 成否の80パーセントは準備できまる
①選択肢を複数用意する
②相手を下調べしておく
③想定を予測、検証しておく
④事実を知る、想定される事実ではなく、真の事実を
・相手と自分の立場を知る
①見返りなしに、譲歩してはいけない、つけ込まれる
②重要な問題と、さほど重要な問題を分けて考える。そして、すべてを紙に書き出す
・返報性の法則を利用する ギブアンドテイク
・とくに問題がない場合でも、相手の提案にはゆっくりと清朝に不承不承同意すること。その譲歩はたいへんな想いをしたものであるかに振舞えば、相手の心にあとでお返ししなければならないという気持ちを芽生えさせる。
・人間関係と交渉において感情面でもっとも基本となる原則の一つに、公平の原則がある。公平という言葉をできるだけ使うことをお勧めする
・不承不承何度か譲歩をしたら、最後に「この分野については、少しばかり譲歩をお願いできないでしょうか」と、あなたにとってもっともじゅうような条件をお願いする
・もっとも重要な目標が達成できなかったら、その場を去る覚悟をしていなければならない。どんな交渉にも立ち去る覚悟でのぞむ
・急いでいるときはとくに、ごまかさないほうがいい
・再交渉に臨むときは、相手に提供できるものを用意しておかなければならない、何らかの見返りがないと、再交渉に応じてくれない。お土産を持っていく必要がある。
・交渉にかかせない4つの基本要素
①情報を入手し、事前に準備する
②自分のほしいものを要求する
③ウィンーウィンの解決策を探る
④とにかく実践する
目次
はじめに
トレーシーのビジネス論の魅力
1 すべては交渉可能である
2 交渉の恐怖に打ち克つ
3 交渉のタイプ
4 長期にわたる取引関係
5 六つの交渉スタイル
6 交渉における力の活用法
7 力と認知
8 感情が交渉に与える影響
9 決定における時間の要素
10 自分のほしいものを知る
11 ハーバード交渉プロジェクト
12 準備が決め手
13 自分と相手の立場を明らかにする
14 4の法則
15 交渉における暗示の力
16 「返報性」を利用した説得
17 「社会的証明」による説得
18 価格の交渉戦術
19 立ち去り型交渉術
20 交渉に終わりはない
21 交渉の達人とは
ISBN:9784047316409
出版社:KADOKAWA
判型:新書
ページ数:180ページ
定価:760円(本体)
発売日:2014年03月25日第1刷