ミシェル・ド・モンテーニュのレビュー一覧

  • エセー1
    うーん
    ちょっとしか読まなかった。
    これを読むのは、もっとじじいになってからでいいかな。
    今はまだいいや。
  • エセー6
    『エセー』全訳のうち第6巻にあたる本巻には、第3巻第1章~第8章までが収録されている。題名が示しているように、各章ともタイトルからイメージされる内容が厳密に論理的に展開されるのではなく、古典古代の著作やユグノー戦争当時のフランスについての知見を散りばめつつ、「自分」について語る、というスタイルが取ら...続きを読む
  • エセー1
    仕事の休憩時間の愛読本。びっくりする内容が淡々と平易な文章で語られていて、何とも面白い。勿論モラリストとしての随想もあり、時代を選ばずに読み継がれているのも納得の古典。だからフランス文学はやめられない。
  • エセー1
    かの有名なShu Uemura(植村秀)が二十台前半で肺結核を患った際、病床で読んでその後の人生に大きな影響を与えたというので感化されてみた。別名『随想録』
  • エセー7
    最近『金持ち父さん 貧乏父さん』を読んだばかりなので、なんともタイミングの良いモンテーニュの一言と出会ったことになる。
    ”最悪の場合には、つねに支出を切りつめることで、貧乏の先手を打て。”

    ところがキケロの言葉の方が刺さったな。
    ”裕福さの程度というのは、収入の多寡ではなしに、食事や暮らしぶりによ...続きを読む
  • エセー6
    一番難しいと言われている巻、一番厚い巻を乗りこえて、気持ちが切れたのでしょうか。
    ずいぶん時間がかかってしまいました。
    しかし、読み終わってみれば、今までで一番エッセイ集らしい巻だったかもしれません。

    ”他人の称賛を根拠にして、それが徳の高い行為の報酬なのだと考えるのは、あまりに不確実にして、あや...続きを読む
  • エセー5
    モンテーニュにとっての『栄光』とは、今でいう『矜持』とか『プライド』のようなもののような気がします。

    ”われわれが、正しくふるまうというルールを自分自身のなかから引き出さないならば、そして、罰せられないことが正義だというならば、われわれは毎日、どれほどの悪事に耽るかしれない。”
    ”神という目撃者が...続きを読む
  • エセー4
    白水社の『エセー』全7巻の折返しの第4巻にして最難解と言われる「レーモン・スボンの弁護」収録のこの巻。
    これを読み終わったら肩の荷が少し降りるような気がして、気合いを入れて読み始める。

    「レーモン・スボンの弁護」とは、理性によって信仰を立証しようとしたスボンの論をモンテーニュが弁護しようとしたもの...続きを読む
  • エセー3
    後半の方が興味深いテーマだったのだけど、何でだろう、なかなか文意が頭に入ってこない。
    というわけで、付箋は本の前半ばかりでした。

    ”徳とは、色鮮やかで、強力な染料なのであって、魂が一度それにひたされると、あとはもう、魂もろともはぎ取らないかぎり、その色が落ちることはない。したがって、ひとりの人間を...続きを読む
  • エセー2
    全体として、ギリシャ・ローマ時代の偉人の言葉を引き合いにして語られるモンテーニュの思想は、哲学より歴史の面白さを感じられる。
    フランス語で歴史をなんというのかは知らないけれど、英語のhistoryとはまさに、彼の話ってことで、何年に何があったかではなく、だれがいつ何をしたかってことなんだな。(中国の...続きを読む
  • エセー1
    いやいや、とんでもないものに手を出してしまいました。
    私が一番信頼している読書系サイト『本が好き』でさえ、フレイザーの『金枝篇』を読んでいる人はたくさんいても、この本を読んでいる人が一人もいない!
    だれだよ、私にこの本勧めたの。

    第1巻は25章に別れていますが、20章を読み終わってまだ半分くらい...続きを読む
  • エセー1
    コロナ禍で読書の時間が増え、この機会に古典を読んで有意義な時間を過ごそうと手に取った1冊。読みやすさを重視した翻訳に助けられ、楽しく読み切ることができました。とても16世紀に書かれたとは思えない、現代にも通ずる本質を見通したご意見の連続で、まさに今語りかけられているような気持ちになります。この1巻で...続きを読む
  • エセー7
    『エセー』の最終巻。晩年のモンテーニュが、肉体的にも精神的にも、意気盛んであったことがよく分かる。国は宗教戦争のさなかにあり、自身もそれにかかわりながら、『エセー』を書いている時は、いつものモンテーニュであり、それは最後まで変わらない。自らの慣習に忠実に、食べ、飲んで、眠っている。抑制することもなけ...続きを読む
  • エセー1
    16世紀に書かれたモンテーニュの随筆。根が暗いのでこれを読んで以来「人生に、ふんわりとした平静さ」をもたらす為に夜な夜な死について考えてる。

    第19章「哲学することは、死に方を学ぶこと」
    死に方を学んだ人間は、奴隷の心を忘れることができた人間なのだ。

    人生を大いに謳歌したというなら、もうたらふく...続きを読む
  • エセー2
    モンテーニュの著作はまるで長い時間を共に苦労した旧友に出会えたような気分にさせてくれる。

    無知な人の信仰心、中途半端な人の無神論、そしてさらに崇高な人の深みを増した信仰心。

    30歳を過ぎて、心身ともに増えるよりは減った。前進するよりは後退した。なるほど時間を上手に使う人は年と共に知識なり経験なり...続きを読む
  • エセー1
     第二十五章 衒学について

    (a)われわれは他人の意見や知識をしまっておく。そしてそれでおしまいである。だがそれをわれわれ自身のものにしなければならぬ。われわれは、火が必要になって、隣にもらいゆき、そこに火がたっぷり赤々と燃えているのを見ると、腰を据えて温まり、自分の家へ火を持って帰るのを忘れてし...続きを読む
  • エセー1
    エリック・ホッファーが暗記出来るほど読んだという事で手にしたのですが、面白いです。 難しくなく、スッと入れるのは翻訳家の方の努力の賜物だと思います。
  • エセー1
    だいぶ前の事だが、翻訳という技術が全く情けないものになったと誰かが嘆いていたが、最近の翻訳者たちはすごいのではないか?宮下訳のエセーも従来にない読みやすさがある。第1巻でも全部読めたのは訳者のおかげである。

    「死など恐ろしくはない」といいながらいつも死について考えているモンテーニュがなんとなくおか...続きを読む
  • エセー1
    註釈で興味ぶかかったのは、イタリア語のtristezza。名詞では悲しみと悪意の両方の意味があるそうです。モンテーニュは悲しみというものを自制心を失うものとして警戒しています(第1巻2章)。それにしてもなぜ意味が両義なのか、そのルーツを知りたいものです。形容詞triste ならば悲しいで、trist...続きを読む
  • エセー2
    志朗による巻末コラムもよいです。訳文のリズムとコラムのリズムが、みごとに調和しています。あたりまえのようで、じつは相当の筆力がいるのだと思います。おそらく、これもまたモンテーニュの優雅さを引きだすための演出なのでしょう。。