大阪の歴史として、1600年ほど前まで枚方から八尾あたりまで海だったことや、中世の堀川の整備により水運に支えられた一大経済都市が形成されたこと、堺を中心に南部の方が栄えていたこと、明治以降は紡績業を中心に工業都市としても巨大になり一時は東京をも凌ぐ大大阪であったこと、JR(旧国鉄)も整備したのは私鉄だったこと などが興味深く語られており、大阪への愛着がわく内容だった。
著者の大阪愛は、天王寺や新世界がディープな場所でなくなってきていることを憂う(逆に釜ケ崎地区や京橋や飛田は今でもディープ)ところにも表れている。