終戦後、ラバウル基地に収容された10万人の日本兵が飢餓や病気、豪州兵からの屈辱に屈せず「忠臣蔵」を上演したヒューマンサスペンス。まず、これが実話を基にしてることに驚きながら読んだ。忠臣蔵も大まかな物語しか知らないのだけど戦時中の日本人の魂は正に忠臣蔵。確かに10万人の食糧問題など難しいだろうけど、捕虜ではなく「武装解除さへた日本人」扱いなのも豪州兵のいやらしさを感じる。ゼングルの300人、死ぬ事が誉と信じた多くの兵士たち、擦り切れた観音様、あまりにたくさんの事が切ない。それでも忠臣蔵も書類の雪もみごと。