樫田正剛のレビュー一覧

  • あたっくNo.1

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    太平洋戦争中の潜水艦の青春群像

    太平洋戦争中の潜水艦を題材にした物語ということで、当初は福井晴敏の「終戦のローレライ」や池上司の「雷撃深度一九・五」のような戦記物かと思っていたが、かなり内容が違っていた。潜水艦に乗り組んだ若者たちの内面が丁寧に描かれている。もともと劇場で上演され、好評を博した作品ということもあって、戦時中の海軍にしては描写がかなり民主的というかユルイ印象で、どちらかといえば登場人物の内面描写にウエイトが置かれている。ガチな戦記物ではなく、戦時を生きた若者たちの青春群像として読むとよいと思う。

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    2020年04月24日
  • あたっくNo.1

    Posted by ブクログ

    14年前に初演の舞台を見た。
    近江谷さんが寺内で、西ノ園さんが古瀬だったかな。

    昭和16年の末、行き先も告げられずに
    日本を発った《ドン亀》潜水艦の乗組員たち。

    戦争の気配を強く感じながら
    お国のために戦える誇らしさと
    今日とも知れぬ死への恐怖との狭間に揺れる。

    壮絶な死への覚悟と生身の人間の滲み出る本音。
    理不尽な現実も受け入れなくてはならない時代。


    正しい戦争は存在しない。
    どんな理由があろうとも。
    戦争のない未来のために。
    子ども、孫たちの平和な時代のために。


    テーマは重いですが笑顔になる本です。

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    2015年09月03日