金住則行のレビュー一覧

  • 李藝 最初の朝鮮通信使

    Posted by ブクログ

     「私の人生は八歳の時、突然、夜中に母さんを拉致された時から始まっている」。
     倭寇=東アジアの人々を脅かした海賊=に母親をさらわれた李藝(イ・イエ、1373~1445)は強くなって敵に立ち向かうことを決意する。彼は、朝鮮式武術を学び、さらに日本の西国大名・大内義弘の家来である新左衛門の教えで15歳からの5年間で日本の武術を体得する。
     新左衛門はいう、「武術は、我が身を守る以外には、武器を持たない民を守るもの」と。厳しい鍛錬の日々は、高麗王朝の末期、南方の倭寇、さらには北方の紅巾族を打ち破って朝鮮王朝が成立する時代と重なっていた。
     李藝は、母への思いを胸に、壱岐、対馬で外交官としての実績を

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    2012年01月27日