浅利慶太のレビュー一覧
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ずいぶん昔に劇団四季の演劇を初めて見た時、言葉がとても聞き取りやすいことに感動した。
最近同じような衝撃に近い感動を感じたのは、「昼メシ旅」という番組で、戦場カメラマンでおなじみの渡部陽一さんのナレーターを聞いたときだった。また渡部さんが突撃取材をされているときも、バラエティーで独特な話し方をしている時とはまた違う話し方で、突出して言葉が聞き取りやすいことに気づいたときも強い衝撃を受けた。
話し方。口の作り方、発声の仕方、音の区切り方など、確かにきちんとした教育を受けた記憶がなくて、知りたいなと思っていた時にこの本と出会った。
美しい日本語を話せないことで、伝えたつもりで伝わってなかった -
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僕は演劇をごくわずかだけ齧ったこともあるのですが、滑舌がよくありません。これ読んだら滑舌良くなるかなあ、などと思いましたが、滑舌を良くするのではなく、一音一音を分離する、というやり方で、なんだかうまく話せるような気になった、気もします。本書は、何故「話し方」か、というパートと、実際の話し方、というより発声法、そして劇団四季の歴史と、いろいろ盛り込まれています。この様々な盛りをすべて平らげたい、という人が読者にどれだけ要るかわかりませんが、僕は実際の発声法は割とスルーして、「話し方」への考え方の本、として受け止めました。四季の歴史は、言葉に対する真摯な研究と、それに対する見当違いな批評との戦いだ
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「話し方」というタイトルではありますが、
どちらかというと話し方の内容よりも
「話す」「声・ことばを出す」上での身体の使い方や
ことばへのアプローチの仕方などに重点が置かれた感じで、
テクニカルな要素が多いように感じました。
でも、身体の使い方から気をつけると
取っつきやすく効果が実感しやすそうですし、
気軽に手にとって、試してみるのにいいと思います。
本の半分はこのメソッドを生みだすもとになった
劇団四季の歴史について語られているので、
ハウツー本と捉えると物足りない感もあるでしょうが、
このメソッドが生まれた経緯、
そしてメソッドへの熱意や自信がしっかり伝わってきて、
とても「厚み」を -
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ことばを伝える話し方のメソッド。
・母音をはっきり発音する
・母音が連続したときは響きを変える
・のどはあくびをした時のように、開く
これに加え、腹式呼吸で息を安定させ、背筋・腹筋を支えに声を体で共鳴させる。
フレージングは、イメージの連続の有無で区切る。
これは台詞の分析が必要。
お芝居や朗読のように、事前に話す原稿がある場合ならやりやすいのかな?
といった実用的(自分に身に付けられるかは至って疑問)なお話が前半。
後半は浅利さんの半生が語られていた。
わたしは今まであまり知らなかったので、これはこれで面白かったが。
新劇憎し、といった感じが伝わってきて、そういう時代の人なんだなあ、 -
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以前から、劇団四季の台詞回しには特徴があると感じていたのですが、その秘密が分かりました。
母音法。一音一音を分離し等間隔に並べ、言葉から母音だけを取り出し練習する。例えば、「はじめまして」なら、「アイエアイエ」という具合です。なるほど。そう思って劇団四季の舞台を見直してみると、俳優さんたちはそうやって発音しているようにも見えます。
ほかにも呼吸法とフレージング法がありますが、こちらは多分、舞台を見ているだけでは気付かないと思います。でも、この本を読めば、それが俳優にとっていかに大切かが分かります。そして、母音法と合わせて、俳優ではない私たちにとっても、普段のコミュニケーションにおいて -
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ネタバレ【内容】 なぜ劇団四季のセリフは美しく聞き取りやすいのか―。秘密は、創立60年の歴史が生んだ独自の「母音法」「呼吸法」「フレージング法」というメソッドにある。言葉が明瞭に伝わることで、第一印象がよくなる。そして健康法としても使える画期的な方法を初公開。 (「BOOK」データベースより)
【感想】 劇団四季のミュージカルが好きでよく観る。その演技の発声メソッド「母音法」「呼吸法」「フレージング法」を紹介して、「美しい日本語の話し方」をビジネスや対人関係でも生かそうとする一冊。「セリフが美しくて、聞き取りやすい」劇団四季のメソッドは、演劇をしているものとしては参考になる。
ただ、それ以上に、劇