大山寛人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
筆者の大山寛人さんは、小6の時にお母様を失い、悲しみをこらえて生きていたのに、その2年後、事故死であると考えられていたお母様は、実は父親が殺したのだということが分かり、逮捕、起訴、裁判にかけられた、、、という方です。しかもその父親は自分の養父も殺害していたということも。。。
筆者は、自らの体験をもとに、名前や素顔を公表して、死刑に関する講演活動などをしておられるそうで、本書もそのご活動の一環だそうです。
大山さんは、父親が逮捕された後何年も、もちろん父を許せず、最愛の母を失った大きな悲しみもあり、激しく荒れ、自暴自棄の生活を3年以上も送られ、犯罪にも手を染めたり、複数回自殺を図ったりもされ -
Posted by ブクログ
ネタバレテレビの番組内での特集で、著者をはじめて見ました。その時の諦めたようなくらい目、孤独感が滲むたたずまい、父を許せるのかという思いとの葛藤、世間との葛藤などかいま見えるものにとても興味を惹かれました。
本著作は事実というよりは著者の思いの丈があふれています。
たった一人の父親を肉親を、たとえそれが世間全てからの憎悪の
対象であっても守りたいという著者の思いは、母への思いや罪悪感を
思うと壮絶だと思います。
しかしこれを読む私たちは、著者の思いではなく客観的事実はどうなのか、ということにも思いが至ります。
本書の最後につけられた最高裁判決文は私たちがここで知りうる客観的事実ですが、この父親を死