許光俊のレビュー一覧
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「ピアノ嫌いのためのピアノの楽しみ方」という視点で書かれた、とにもかくにも刺激的なピアノ音楽の指南書。
ところで、ピアノという楽器は古くから人気の習い事である。なので、ここ日本にはピアノ学習経験者が山ほどいて、ピアノ曲愛好家の多くはじつはそうした人たちだったりする。けれども、伊達にピアノを知っているがために、ときにはそこでいわれる「感動」がじつは「感心」とイコールだったりもする。つまり、(自分が弾けないような)難解なパッセージを超絶技巧によってさらりと弾いてしまうとそれだけでひどく感動(じつは、それは「感心」なのだが)してしまうということである。なので、ピアノ好きのひとのおススメや解説書の多 -
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[ 内容 ]
珠玉の名編から、戦慄の怪作まで―あなたの小説観・人生観を根底から変える12編。
[ 目次 ]
小説を読むコツ
岡本かの子『鮨』―初恋のせつなさ
森鴎外『牛鍋』―陰惨なすきやき
三島由紀夫『憂国』―セックスと切腹の童話
泉鏡花『外科室』―完璧至純の恋愛
武者小路実篤『お目出たき人』―日本文学史上最悪の主人公はこれだ
川端康成『眠れる美女』―ノーベル賞作家はダジャレがお好き
谷崎潤一郎『少年』―世界に稀なヘンタイ文豪
江戸川乱歩『芋虫』―ジットリ粘りつく悪夢
嘉村礒多『業苦』―世界最高のウジウジ文学
夢野久作『少女地獄』―整形手術で本当に幸せになれますか?
小林多喜二『党生活者』― -
- カート
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試し読み
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許さんの、オペラ演出家コンヴィチュニーについての本。面白かった!
私はどうやら結局コンヴィチュニーオペラ1個しか見てないみたいだけど。ドン・カルロスをウィーンで見て面白かった!エボリちゃんがかわいくってめっさ好みだった!ついでにカルロスくんとお友達の何たら君がホモホモっぽかった!カルロスくんはぽちゃコロ体系で、みんなデブ専?って感じの話でほほえましかった。(その辺はコンヴィチュニーが意図してたことなのか・・・)
私は見ててもあんまり意味分かってないまんま〜ってこと多いので(・・・)自分の頭で考えてもよう分からんまんまなんで、こんな風に懇切丁寧に解説されてようやく意味が分かってなるほどねー!てこ -
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いいタイトルだよね・・・(涙)とってもとってもとっても楽しみにしていたジャニーズコンサートが外れて悲しみに打ちひしがれていたら、このタイトルが胸にしみたよ。いいこと言うなあ許さん!(て言われても嬉しかないだろ)生きていくことに意味なんてあるのか??という疑問が根本にある。その疑問を一時的に払拭してくれるのが最高のクラシックの存在だ、とおっしゃる許さん。分〜か〜る〜!!この本は、タイトル通り許さんが超お気に入りの演奏ばかりを紹介した本なので、毒っ気はあんまりないんですけど、でも許さんのこういう基本スタンスには共感しまくりです。素晴らしい演奏について筆を極めて語ってる時、そう!私が西川のライヴで感
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クラシック評論でお馴染み許さんの日本文学評論本。やっぱり許さんらしく、読みやすくって面白かったけど、クラシックに比べて、こっちは誉めてるのばっかりだから、パワフルさが負けるな〜と(笑)基本的に、あんまり読書家ではない若者に向けての紹介本なんで、比較的メジャーで、短い読みやすいの中心に載ってます。私が読んだことあったのは半分かな。で、やっぱり読んでて面白かったのが、唯一こん中で貶してる憂国(笑)そうだよね!これ口あんぐり開けて、「ホ、ホンキ・・・・・?」とポカンとするしかないよね!ちなみに私としては、三島なら「英霊の声」をさらに薦めたい。これはすっげえぜ〜。みんな「ヒロヒトー!!!!」って興奮し
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いろいろな指揮者の演奏で交響曲の歴史を辿るもの。音楽史というようなものでなく、気楽に読めばいいのだろう。ハイティンク、ゲルギエフ、ブロムシュテット、クルト・マズア、アバド、パーヴォ・ヤルヴィ、ギーレン、ミュンシュ、レヴァイン、小澤征爾などの指揮者はくそみそに言われている。語るべきものを持っていない、形だけを見ている指揮者だと。チェリビダッケ、ブリュッヘン、アーノンクール、ホリガーなどは著者のお気に入り。ラトル、バーンスタインなどは微妙。カラヤンの演奏は演奏技術は凄いが、形ばかりの内容のないもので、まあ中には合う曲もあるとか。細やかなニュアンスの変化を捉え、一つの響きが次の響きをおのずと生み出し
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「世界最高のクラシック」というタイトルだが、トスカニーニからラトルまで、著者が最高だと考える26人の指揮者を取り上げ、好きなCDを紹介しているだけの本である。
まず、指揮者の紹介をして、そのあとに名盤紹介という構成である。指揮者によっては、その特徴をうまく捉えていると思う記述もあった。私は名盤紹介のような本は好きなので、よほど嫌いな書き手の本でない限り読んでしまうが、許氏の本は読後に不満が残ることが多い。
読み応えがないからか、趣味が合わないからなのか、書き方が好きではないからか、はっきりとした理由はわからないが、とにかくすっきりしない。
初心者に向けて書いた本だが、許氏の本は本書に限ら -
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たくさんの同曲異演盤を聴き比べて楽しんでいるクラシック音楽マニア向けの本である。
取り上げられているのは、ヴィヴァルディの「四季」より「春」、スメタナの「モルダウ」、ベルリオーズの「幻想交響曲」、ムソルグスキーの「展覧会の絵」の4曲だけである。割合は、「春」と「モルダウ」はそれぞれ約70ページ、「幻想交響曲」は約100ページ、「展覧会の絵」はおまけ程度で約30ページである。
許氏の本は何冊か読んでいるが、いつもと比べ、気取った文章で、言い回しや、表現がわかりづらいところも多く、読みづらかった。
あとがきに相当するエピローグには、“私は本の形によって内容を決める。メチエと言う新しい枠組みを -
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個人的には新たに気づかされる様な点はなかったにせよ、なかなか面白く読むことができた。
文章はこの著者らしく、さらさらと読み進めることができる。その反面、考えさせられる様な鋭い指摘や、深みがあるわけではない。
かつて、この著者の初期の共著作などを読んだときは、なんとも気をてらった様な物言いや、軽い文体が好みに合わず、一時期避けていたが、その後の著作は、一般向けにシフトしてきた感がある。
紹介されているCDは、ピリスの「ショパン:夜想曲全集」やツィメルマンの「ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番」など、世間的評価が高いメジャーな名盤が多くを占めていた。
この本は取り上げられているピ