オペラ入門

オペラ入門

1,045円 (税込)

5pt

4.0

オペラの入門書はもうたくさん世の中にありますし、かくいう私も書いたことがあります。どんな本にしようかとずいぶん迷いました。「トラヴィアータ」や「蝶々夫人」がどれほどの名作か、今更繰り返すまでもないのではないか。作品の個々の情報は、インターネットで簡単に見つかるのではないか。そんな時代に本を出す意味とは何だろう。そんなことを考え、オペラの世界の広さを示す方向性で行こうと決めました。ですので、一応は歴史の流れに沿って章立てをしましたけれど、いわゆる名作、人気作にこだわったわけではありません。そもそも、たとえある作品がどれほど名作と言われていようと、あなたの心を動かさなければ、価値はありません。音楽史の学者にでもなるのでなければ、好きなものを好きなように愛すればよいと思います。それこそが愛好家の特権なのです。ですので、本書を読まれた方は、ぜひ本場でオペラをご覧ください。私が言いたいことはひたすらそれに尽きます。それをしないでオペラを語っても、生身の女性を知らないで女性論を語る未経験な青年のたわごとと変わるところがありません。ただちに、が一番いいことは間違いありませんが、そうでなくても、いつか行くつもりになってください。劇場には発見があります。また、どんなに見慣れた作品にも何か発見があります。それは本当に思いがけなく起こります。この世に存在するたくさんの閉じられたドアがひとつ解きあけ放たれたような気分。そうした経験をするために劇場に出かけることは、人生の大きな楽しみのひとつです。まして、それが外国の劇場でしたら、どれほど嬉しいことでしょう。(「おわりに」より)

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オペラ入門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    1045

    270P

    これ思った。イタリアとドイツは見所のある都市が散らばってて観光時間かかるけど、フランスは南仏とか田舎の良さもあるけど、文化はぎっちりパリに詰まってる感じした。だから臭くて汚いんだけどずっと居るとクセになってくる。

    これほんと分かる。生みの親の地に行って見てやっと意味が分かっ

    0
    2024年06月19日

    Posted by ブクログ

    原理主義に過ぎる面はあるけれど、オペラに対する著者の熱い思いが溢れている。時間軸に沿って作曲家、オペラ各曲が紹介され、最後にヨーロッパの著名なオペラハウスが紹介される。
    その語りは上手く、取り上げられている曲のすべてを聴きたくなるし、紹介されているオペラハウスに行きたくなることは必定。その意味で入門

    0
    2023年12月22日

    Posted by ブクログ

    筆者の前著『はじめてのクラシック音楽』が面白かったのでこちらも拝聴。初心者にはオペラなど縁遠い世界でしたが、名作のあらすじや作者についての解説など基礎知識を得るのに最適な一冊でした。

    0
    2025年05月21日

    Posted by ブクログ

    とにかくバロックオペラに興味をもったし
    ワーグナーは偉大、おそらくヨーロッパ語を学ぶ=オペラの真髄に触れる事で言語学に精通してる頃から言語=芸術なのかなと思ったり...衰退してる印象ではあったけど伝承/更新に近いんだな
    芸術の新しい門が開けた気がする、興味がない人でも芸術が好きなら絶対ハマる

    0
    2024年10月28日

    Posted by ブクログ

    オペラの歴史と作曲家、名作たちを紹介してくれる。近代以降のあまり知らないものも含まれていて勉強になる。オペラというとまだ蝶々夫人しか観たことなくて、あとはフィガロの結婚とかフィデリオとかカルメンをCDで聴いたことあるぐらいなんだけど、寿司と一緒で本場がいいと強く本場押しなので行ってみたいなと思った。

    0
    2020年03月14日

    Posted by ブクログ

     小学生に説明するように噛み砕いた語り口のオペラ案内。ただし、所々で著者特有の「毒」はいつものごとく滲み出る。ワーグナーは「指環」以降の後期の大作よりも「オランダ人」や「ローエングリン」を買い、リヒャルト・シュトラウスは「ばらの騎士」までしか評価しないし、チャイコフスキーのオペラへの評価が頓珍漢で、

    0
    2020年08月15日

    Posted by ブクログ

    著者の嗜好とは合わないけど、いろんな作品を教えてくれる。特に20世紀以降の作品には、興味がそそられる。入門のタイトルで現代作品まで紹介しちゃうのだから凄いよね。

    0
    2020年02月23日

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