ウィリアム・ランデイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2003年、『ボストン、沈黙の街』。2007年、『ボストン・シャドウ』。そして2012年、本作。元地区検事補であるランディの本は10年間でたったの3作である。いずれも邦訳され、いずれも好評を期してきた作家であるが、法律家でありながら、そのことを匂わせる作家ではなかったランディのこれまでの二作は、純粋なミステリであり、警察小説であった。と同時に家族の愛情や葛藤を題材にしたヒューマンな小説であったように思う。
本書は、ようやく作家の本来の職業であった法律家の側面を前面に出したリーガル・サスペンスである。しかし携帯やジャンルがどうあれ、この作家が、家族小説、さらに煎じ詰めて言うならば父と息子の -
Posted by ブクログ
ネタバレかつて『ボストン、沈黙の街』を読んで良かった印象があり、ずっと気になっていた一作。
息子ジェイコブの通う学校への通学路途中で、息子の同級生の刺殺体が発見された。
地区検事補のアンディは、利益相反(事件の関係者に近い身として解決への方向性を歪める可能性がある)の可能性を頭から追いやり、犯人逮捕に心血を注ぐ。
頭にちらつくのはジェイコブが手を下した可能性、そして妻にも隠してきた犯罪者の血筋。。。
思いもよらない、わりとがっつり目のリーガルサスペンス。
スコット・トゥローやジョン・グリジャムなんかとも比較され、彼らの最高傑作にも劣らないと評されたとの模様。
いくらなんでもそれは言い過ぎとは思うけ -
Posted by ブクログ
マサチューセッツ州の地区検事補アンディ・バーバーの日常はある日少年が公園で何者かに殺された事件によって一変する。被害者の同級生だった、彼の十四歳の息子ジェイコブが、犯人と疑われて逮捕されたのだ。息子は無罪だ。アンディはジェイコブを救うために闘うものの、一家は徐々に孤立し、疲弊していく。さらに、アンディがそれまでずっと隠しとおしてきたある暗い過去が、裁判に影を落としはじめる―倫理と愛情のはざまを鋭く突く、巧みな語りと臨場感あふれる描写で全米の絶賛を浴びた傑作サスペンス登場。
著者の作品を読むのは三作目。正統派リーガル・サスペンスなのだが、見事にやられました。お勧めです。 -
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