フランソワ・デュボワのレビュー一覧
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著者の語りがとても好みで一気に読んでしまいました。
吹奏楽部に入ってコントラバスが好きになって10年ほど、レコーディングを仕事にして4年が過ぎました。
周りの同世代よりは色んな楽器や音楽に触れていると思っていましたが、知らないことばかりですね。
知らない楽器の話しも、今まで知っていた以上の楽器の歴史も、分かりやすく、そしてそれぞれの楽器や音楽への愛のある語り口、読んでいて勉強になったし、楽しい本でした。
ホールの音響についての章もとても興味深かったですね。
高校ぐらいから、色んな視点からホールに関わってきましたが、さらに少し詳しくなれた気がします。
当たり前ですけど、様々な職人技が詰まって -
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フランソワ・デュボワ(Francois Du Bois)
1962年、フランス生まれ。94年にレジオン・ヴィオレット金章音楽部門を史上最年少で受章するなど、世界的なマリンバソリスト、作曲家として活躍中。楽器史上初の完全教本『4本マレットのマリンバ』(全3巻/IMD出版)を刊行するなど、卓越した表現力で、作曲、執筆などを通じてマリンバソリストの地位を向上することに大きく貢献。慶應義塾大学で作曲法を指導しはじめたことをきっかけに在日21年目。本書読者のために新譜『Gunung Kawi』を特別公開(ハイレゾ対応)。
じつは、単に音符を書き込んだだけでは、その人の頭の中にある音楽を正確に再現し -
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「蜜蜂と遠雷」の小説を読んで、もっと音楽の知識があれば更に楽しめるんだろうなという思いを持っていたので、本書を手に取りました。
作曲は数学だと著者は繰り返し述べていましたが、確かに方程式を解くのに近い印象を持ちました。クイーンのギタリストのブライアン・メイのように数学などの理系学問を修めた人が音楽家になるケースも実際多いそうです。
様々な知識やテクニックを使って方程式を解くように、様々な音の規則性や楽器ごとの出せる音域・得意な音域などの知識やテクニックを駆使して複雑な曲を作り上げていくプロセスは、非常に興味深かったです。
著者は音楽専攻でない大学生向けに作曲の講義もしているそうですが、本書はト -
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オイゲン・ヘリゲル「弓と禅」の現代版かつ中国拳法版といったところ。タイトルが「太極拳」となっているが、実際に修行しているのは八卦掌。太極拳のほうが一般性があると思ってつけたタイトルなのかもしれないが、健康法を期待していた人としては裏切られただろう。しかし本場の中国拳法に少しでも興味がある人には大当たり。
それほど詳しくはないものの、専門的な記述や聖地武当山での稽古体験記はとてもおもしろい。また中華人民共和国の政治的社会的実情についてのフランス人著者による視点も参考になる。さらに日本マスコミにおいて報道されている中国人像とは隔たりがある誇りと伝統を重んじる人達の言動にも注目したい。どの国や -
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著名な音楽家でもある著者が、慶応大学で「キャリアマネージメント」の講座を開いているっていうのが、凄い驚きでした。どうしてそんなことをしているのか?できるのか?に凄く興味をもったので、購入してみました。丁度、「自分が納得した人生ってなんだろう?」なんて考えていてよくわかんなくなっていたときだったので、いろいろ「グサリ」とささる指摘が多かったと思います。著者の主張の骨子は、「人の価値基準ではなく、自分がどう感じ考えるか?が重要だ」というものです。特に日本では、子供のころからいろんな価値観、価値基準をその是非を考えもしないでインプットされがちです(下手をすれば洗脳か?と思えるものもあるくらい)。自分
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マリンバ奏者のフランソワ・デュ・ボワが、キャリア・デザインについて5人のエグゼクティブ達との対談をまとめた本。「キャリア」という言葉自体の定義から、人生の転機のエピソードについてなど。対談相手達の話も興味深いものが多いが、インタビュアであるデュ・ボワ氏の質問が、非常によい点を突いている。
また、フランスやフィリピンの出身者であることから、日本人に対する評価がこれまで見かけたものと異なっていた。日本人は自虐的な評を下すし、アメリカ人は自国の後進と捉えがちだが、第三者的な視点で、よいところ、悪いところを挙げられている。日本人という国民性に、もっと自信を持っていいのだという気がした。
キャリア -
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フランス人で日本在住の作曲家による、音楽の基礎と作曲に関する話。小学生の頃習った音楽の基礎をもう一度おさらいし、かなりの疑問点が解決できた。経歴や自分自らについてのよもやま話の部分が長すぎる。
「(演奏家)グループで演奏中、必ずどこかでソロとして弾くタイミングが回ってくる。そのソロパートを聴いて「彼には独りよがりな傾向があるな」とか「あの人は注意深く正確に、他人の音に耳を傾けているな」とか「この人は権力志向が強いな」「度胸があるな」といった、個々の奏者の才能や深層心理、性質や演奏傾向を読み取ります」p14
「作曲とは数学である」p39
「ピアノの場合は右手の担当領域がト音記号、左手のそれがヘ音 -
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