井出洋一郎のレビュー一覧
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井出先生による「~の名画はなぜこんなに面白いのか」シリーズ。
今回はとうとう先生のご専門である「印象派」をご案内。
本を読んだ限りでは、この本の執筆にあたっては井出先生も相当に苦労されたのだろうなぁと感じる。
ギリシア神話や聖書を題材にした名画や、はたまたイタリアンルネサンスの名画は、とりあえずアトリビュートや背景となる物語、ルネサンス思想、遠近法などに関する薀蓄を並べておけば、ちゃんと美術史教本として仕上がるし、そこそこ(そういう本を手に取る読者にとっては十分な程度には)面白い本になる。
一方、印象派まで来てしまうと、はたしてこの絵の何がそんなに画期的で凄かったのか、それを説明することはな -
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読書録「ギリシア神話の名画はなぜこんなに面白いのか」3
著者 井出洋一郎
出版 中経の文庫
p80より引用
“ゼウスはセメレーの胎内から赤子を取り出
し、自分の腿の中にしまい、縫い合わせ、月
満ちて産まれたのがディオニソスという。”
目次から抜粋引用
“オリンポスの神々
英雄と半神、人類と怪物たち
冒険と戦い、アレゴリー”
美術評論家である著者による、ギリシア神
話を題材とした絵画を紹介・解説する一冊。
過去同社刊行「ギリシア神話の名画を楽しく
読む」改題、加筆、新編集文庫版。
神々の戦争から美しい女神まで、絵にまつ
わる逸話とコラム等を交えて書かれています。
上記の引用は -
Posted by ブクログ
「聖書の名画はなぜこんなに面白いのか」の姉妹作。
引き続き、軽快な語り口でギリシャ神話にまつわる有名美術作品の解説をしてもらえる。
今回も楽しく読めたけど、話の筋が一本に通っている聖書と違い、ギリシャ神話は色んなエピソードのより集めだし、登場人物も非常に多い。さらに、それらの膨大な数のエピソードや登場人物、神々の中から、どれを紹介すべきかという優先順位づけも、聖書よりずっと難しいのではないかと思う。
そんなわけで、今回紹介してもらったエピソードは一つ一つは楽しく読めるけど、その有機的な繋がりは見えづらかったし(複数の回に出てくる人物が同一人物なのか、違う同名人物なのかちょっと迷ったりした)、