城内康伸のレビュー一覧

  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    朝鮮半島からの引き上げ,それを個人で助けた男松村義士男,まだまだ知られていない敗戦時の出来事事情,どんどん忘れられていく今,この本の意義は大きいと思う.また,帰国後の松村が引き上げのためにした借金の返済に苦しんだというのが,気の毒でならない.日本政府が払わなくてはならないものなのに.
    アメリカかソ連かということだが,アメリカの捕虜になった方がずっといいというのがよくわかった.

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    2024年11月17日
  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    ”義人にして北朝鮮引き上げの英雄、黙々として多くを語らず、温情は全身に溢れて、日本民族救出のためには鬼神を泣かしめる離れ業を敢行した。北緯三十八度線が生んだ日本民族の巨星である。”

    もし、あなたが言葉も文化も異なる異国の地に突然取り残され、故郷への帰還の道が閉ざされたとしたら――。第二次世界大戦終結後、朝鮮半島は北緯38度線を境に、南側をアメリカ軍、北側をソ連軍がそれぞれ占領統治しました。この冷戦の幕開けとも言える状況が、そこに暮らす日本人たちの運命を大きく左右することになったのです。

    アメリカ軍の統治下にあった南朝鮮では、比較的早期に日本人の帰還が進められ、1946年春までに約45万人の

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    2025年05月13日
  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    ネタバレ

    膨大な資料からよくぞココまでの作品に仕上げられた功績は素晴らしい。後世に残すべき一作。
    欲を言うならば、事実を基にしたノンフィクションにして欲しかった。
    後半は小説ぽくもなったけど、全編を大脱出劇に仕上げてることができたなら、世紀の大傑作になり得たのにと考えてしまう。
    シンドラーより千畝より功績は大きいかもしれない。帰国後の不遇が残念で仕方ない。

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    2024年10月02日
  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    1945年8月15日、日本の植民地支配が終わった朝鮮は北緯38度線を堺に米軍とソ連軍の分割占領下に置かれた。当時、朝鮮半島には約70万人の一般邦人が住んでおり、うち南朝鮮在住の約45万人は米軍の方針で1946年春までに日本本土への引き揚げがほぼ終了した。
    だが、北朝鮮ではソ連が北緯38度線を封鎖、約25万人の邦人が移動を許されず、閉じ込められ、さらにソ連の侵攻で戦火にさらされた。避難のため、南下した人々は必死の思いで山間部を歩き続け、疲労困憊、ほぼ無一文で避難先にたどり着いた。だが、食料不足、劣悪な環境下での集団生活、感染症も猖獗を極めた。
    そんな苦境にさらされた日本人を日本本土へ引き揚げさせ

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    2024年08月09日
  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    終戦直後、日本へ帰国しようとする日本人難民の運命は38度線で分かれる。米ソそれぞれの統治の違いから北朝鮮に遺された難民を救うべく奮闘したのは34歳の一民間人だった。
    人脈を駆使しつつ様々なルートを利用して数万の難民を脱出させる。
    忘れられた歴史にスポットをあてたノンフィクション。

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    2024年07月27日
  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    日本政府何やってたん?尽力した人たち、ノーベル賞ものじゃん。ノーベル賞はさて置いても、何かあげて欲しいよ。遅いけど。私も生まれてなかったんだと思うしな。
    金日成に会いに行った東大生も凄いな。

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    2024年07月05日
  • 金正恩の機密ファイル(小学館新書)

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     報告文書が基本的に硬派な言葉が多い印象。

     「彼の国」の生粋の真面目さを知りたい方にはオススメ。

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    2021年06月25日
  • 「北朝鮮帰還」を阻止せよ―日本に潜入した韓国秘密工作隊―

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    宮本輝の短編小説などに登場する北朝鮮帰還事業。
    物語の中や実際の報道では(かなり虚偽の内容があるとはいえ)なんとなく牧歌的であり、元いた故郷に戻る当たり前のことをしているような印象があった。
    しかしそれは全て北目線の話であり、南側の韓国目線では相当危機的な事態だと解釈していたことがこの本を読んで初めてわかった。帰還を阻止すること=共産主義思想者をなるべく排除すること、という50年代では当たり前だった社会の情勢を垣間見ることができ、非常に興味深く読むことができた。

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    2013年09月16日
  • 奪還―日本人難民6万人を救った男―

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    作品の性格上仕方がないのかもしれませんが、事実が淡々と書かれていて、その人の思いが今ひとつ伝わってこなかったような気がします。しかしながら、敗戦後の過酷な時代にこんな人がいたなんて、改めて単純にすごいと思いました。

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    2025年05月06日
  • 金正恩の機密ファイル(小学館新書)

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    東京新聞の記者が北京特派員時代に入手した北朝鮮の機密情報を集めた新書。時期や内容もばらばらで体系的に語られている本ではないが、記者がヒューミントで得た生の情報という点で北朝鮮のリアルな実情がわかる貴重な本。

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    2021年01月01日