江渡浩一郎のレビュー一覧
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ネタバレチェック項目3箇所。YouTubeは、「使いやすい動画アップロードツール」という方向に機能を進化させ、ユーザーもそのように使っている、これに対してニコニコ動画は、「動画をもとにコミュニケーションをする」ことを志向している、ニコニコ動画にはコメント機能があり、YouTubeなどの動画サイトとは違って、あるユーザーが入力したコメントは動画の上を右から左に流れる。研究とは、仮説を立てて、それを検証するというプロセスを指す言葉だ、そのときの検証方法に特徴があって、自分以外の人でもそれを検証できるようにすることという制約がついている、このプロセスにあてはまれば研究といえる、つまり、研究しようと思ったら特
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ネタバレパタンランゲージのことを勉強したくてこの本を読んだ。
第一部は、ソフトウェアに全く関係なく、アレグザンダーの建築のことが述べられている。
パタンランゲージに興味なかったら頭に入っていなかっただろうと思うと、今のタイミングで読んでよかった。
パタンランゲージの片鱗だけでも理解できただろうか。もっと奥深そうだなぁ。
-引用-
アレグザンダーの思想の中心にあった価値観は、無名の質を備えた建築を作り上げることでした。無名の質とは、古い年の調和した街並が備えている生き生きとした建物や町が持つ特性です。
ベックは無名の質を備えたソフトウェアを目標とし、カニンガムは無名の質を備えたWebサイトを目標とし -
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CGMなどに興味があったので、あと表紙のミクに惹かれたのもあって、ニコニコ超会議で購入。
ニコニコ学会βは名前は知っていたものの中身は知らなかったので、本書を読んで興味を持った。。中で活動している研究者の人のコメントを交えながら著述していくスタイルで読みやすかった。
研究者の話はどれも刺激的なのだが、特に印象に残ったのはYahoo!知恵袋を設計した岡本真さんの話。おおざっぱに言うと、クリエイションの創造性を発現させるためには、思いつきや直感に頼る経験主義でなく、研究に基づいた知性的なあり方が必要ということをおっしゃっていた(ちょっと違うか?)。
これを読みながら、僕は小林秀雄さんの直観と論 -
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タイトルに上げられた3つの一見すると関係なさそうな項目の起源や関連を見ていくという野心的な本。自身としては「一見すると関係なさそう」と最初に思ってしまったので、無理な理論展開などがあるんだろうなと思い込んでしまい、しばらくの間「積読」状態でしたが、一旦読み始めるとかなり引き込まれました。
というのもそれは、クリストファー・アレクザンダーの建築における多大な実績によるところが大きいと思う。彼が解決しようとしていた問題のスケールの大きさや、問題解決に対するアプローチの仕方が非常に興味深く、ソフトウェア業界がそのような功績に注目したのも頷ける。
ソフトウェアにおけるパターンムーブメントについても、G -
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アジャイル開発の手法の一つ、XPについてその思想の源流をたどっていく。
元々は建築家の都市を、利用者と一緒に漸進的に作り上げていく、という考え方にその原点とも言えるものがある。
自然な都市には言葉に出来ない何かしかの価値がある。
それは全てを計画してから作ったからではなく、中の生活者達が作り上げていくなかで生まれたもの、との考え方だ。
その例としてwikiを上げる。
wikiとは利用者がページを作り上げていくことが出来る仕組みだ。
この中にも上記の都市と同様に、漸進的に利用者によって作り上げられている、という特徴がある。
それによって、全てを設計して作ったページとは異なるところに価値が -
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『個人的な生活に置いて、平均的な生活に従うことを強制されていると個性を保てない』
家族で生活しているときの居間は、
父にとってはテレビを見る場所・
母にとっては本を読む場所・
子どもにとってはゲームをする場所と様々な解釈があり、
その機能はオーバーラップして存在している。
そんな場所で「テレビを見ること」しか許されていなければ、多様な価値観は形成できない。
『良い都市とは、その人が個性的に生きることが許されているものである』
そういう構造を創るための方法論とは?
個人的にはそのまま「理想の構造」についての考察が続けば嬉しかったが、歴史的な流れに力点を置いて話が進んでいった。
そういうのを期待