織田淳太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は、ノンフィクション作家。バセドー氏病の症状がひどくなったため、友人に勧められたG病院という精神病院に「任意入院」する。そこは開放病棟とは名ばかりの閉鎖病棟だった。
バセドー氏病で精神病院に入院する必要はないから、著者は取材のために「潜入した」のだろう。
そのG病院で出会ったのが、40年近くも入院している「一郎(仮名)さん」だった。その「一郎さん」を通して、患者を「固定資産」として長期にわたって入院させる日本の精神医療施設の恐るべき実体が明らかにされる。
2009年現在の世界の精神科病床数は推定で200万床だと言われるが、そのうち日本には35万床と6分の1もあり、入院患者数31万30 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
無能な指導者、間違ったトレーニング理論によって、どれほどの煌めく才能がつぶされ、スポーツ界から去っていったことか。
「ウサギ跳び」「丸刈り」「水分補給の禁止」「ダラダラ長時間続く練習」「シゴキ」「三年天皇、一年奴隷」「自分の成功体験の押しつけ」「恣意的な選手起用」「ただヒステリックにわめきちらすコーチ」「不勉強」「思いこみ」―日本のスポーツを語る言葉は、あまりに貧しく、絶望的である。
いや、見方を変えれば、これはスポーツ界だけでなく、日本の一般社会にも共通することかもしれない。
本書は、現在のスポーツ界に風穴を開けようと日々奮闘する監督やコーチ、トレーナーへ取材を重ね、その最先端