森田安一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
ヨーロッパの中央に位置するスイスはユニークな国である。
風光明媚な観光地として知られる一方、国民皆兵の永世中立国でもある。
多言語・多文化の連邦国家で、各カントン(州)の自治権が強い。
中央集権化に対する国民の反発は根深く、国連やEUにも加盟していない。
こうした強烈な個性はどのように形作られたのか。
内部分裂の危機と侵略の脅威にさらされつづけた歴史をひもとき、この国に息づく独立心の源をさぐる。
[ 目次 ]
第1章 カエサルからカール大帝へ―ケルト、ローマ、ゲルマン
第2章 神聖ローマ帝国―諸侯割拠の時代
第3章 スイス盟約者団の成立―原初三邦同盟から八邦同盟へ
第4章 対外 -
Posted by ブクログ
聞きなれない現地の制度名などがカタカナのまま頻繁に語られるので、スイスについて初学であった私には、少々とっつきにくく感じた。
が、紀元前から2000年ごろまでのスイス連邦成立の歴史が網羅されていて、なぜこの国が今のような姿になっていったのかが一通りわかるようになっている。
現在この国が、国民皆兵で永世中立国であり、各州の自治権が強く、一定の署名を集めれば国民から憲法改正や法案提出ができる上、それを国民投票に諮ることができるというほぼ直接民主制といって良い様な制度にたどり着いた背景や経緯がわかり興味深かった。
労働者が低賃金・長時間労働にあえぎ、雇用側が儲けすぎている状況に対しての抗議抵抗