加藤一二三のレビュー一覧
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ひふみんが羽生さんをだしに自分がいかに天才かをこれでもかと語る。
なにせ出だしが、かつて私は、「神武以来の天才」と呼ばれた。だ
奥ゆかしいひふみんは自分のことを「天才」といったこともない。もしかしたら家の中では言っているかもしれないが、少なくとも外ではない。
ただ思ったことはある。掛け値なしに、虚心坦懐に、謙虚に自分の将棋を見つめた結果「天才」!と思ってみたのだそうだ。
じつは大山康晴に「加藤一二三は大天才である」と言われたことがある。(中略)そこで問題は、羽生さんを「大天才」と呼べるかどうか、ということである。(中略)羽生さんは「秀才型の天才」だと私は見ている。ここで言う秀才型は研究がスタ -
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最近、将棋が面白くなって来た。
自分のレベルというのは、小学生でも勝つ事はできないかもしれないくらい弱いと思う。昔からNHKの将棋中継を観るのは好きだったし、将棋の盤面の変化を眺めるのは好きだった。
最近は便利な世の中となり、インターネットで、昔の対局を観る事が出来たりする。そうすると、昔は意味がわからなかった指し手の意図がおぼろげではあるけれど、なるほどと思える様にはなって来た。
特に加藤一二三九段と羽生善治四段(当時)の対局は、米長九段の解説の叫び声が今でも印象に残っている。ド素人でさえあの対局が凄かったと感じる事が出来たけど、その当事者である加藤一二三九段は対する羽生善治氏に対して -
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グーグルで「5二銀」という三文字を検索すると、そこにズラッと並ぶのは、羽生善治が五段時代の1988年にNHK杯で加藤一二三と対戦した時の「伝説の鬼手」5二銀の話である(動画も多々あり)。
しかし本書「将棋名人血風録」において著者の加藤は言う、この手は確かに妙手ではあるが奨励会の二・三段でもちょっと考えれば思いつく、したがってあの5二銀をもって羽生を天才と呼んでは羽生が可哀想である、と。
この加藤の指摘が負惜しみではないことは、本書全体に一貫している加藤の謙虚な生真面目さから分かる。とにかく真面目な人である。
その一方で、加藤のその生真面目さ・愚直さに起因する天然ボケ?ぶりも、本書中に遺憾なく発 -
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昔の将棋の世界には変わった人が多いが、その中でも加藤一二三九段は、トップクラスの変人の一人である。滝を止めたとか、対局相手に向かってストーブを全開にしたとか、うな重しか食べないとか、ネクタイが長すぎるとか、対局者の後ろに回り込んで独り言をつぶやきながら検討を始めるとか、アレなエピソードを並べ始めると、もうどうにも止まらない。いくつかについては、本人にも自覚はあるらしく、本著の中で釈明していたりもするのだが、それがなんとも腑に落ちない。明かされた理由が、本人以外にわかる理由になっていないのである。
そんな一二三九段は、有名な棒銀原理主義者でもある。本書にも、棒銀について述べた箇所がいくつかあるの -
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ネタバレバラエティでも有名なヒフミンこと加藤一二三。彼は18歳でA級八段となった《神武以来の天才》《秒読みの神様》と称された将棋界のレジェンドです。
本書は将棋の歴史がコンパクトにまとめられた良書です。
以下は、私の備忘録。
・一世名人 大橋宗桂(1612年)
・三世名人 伊藤宗看
・以降、大橋家と伊藤家の子孫が名人を世襲
・九世名人 大橋宗英は江戸時代最強
・実力11段 天野宗歩
・13世名人関根金次郎と阪田三吉のライバル関係
・関根の東京将棋連盟設立(1925年)と実力制名人の導入(1935年)
・将棋界を二分した神田事件(神田辰之助)
・初代実力制名人は木村義雄
・現代の棋士系譜は、関根系列門下 -
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加藤一二三と渡辺明のインタビュー、対談。
どちらもデビューが中学生の天才棋士。
インタビューも個性がでていて面白い。
渡辺明は論理的に分析している。
加藤一二三は達観した哲学者のよう。
インタビューの言葉に垣間見れる、厳しい世界。
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一四歳でプロになるような人間は、初段、二段、三段と進んでいく間には一手を指すのに三分以上考えるようなことはまずない。プロになるだけの資質があるならそれができる。逆にいえば、子どもの頃から一手一手、長く考えているようでは、プロにはなれないということだ。
(加藤一二三)
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プロ棋士になれるような子は、将棋を覚えた直後からその片鱗を見せるものだ。そ