加藤一二三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
将棋の名人位は、徳川家康が大橋宗桂に俸禄を与えたのが始まりで、名人が誕生して400年になるのだそうです。世襲制であった名人制度が、実力制にかわったのが昭和10年のこと。以来、実力制名人の座についた棋士は12名いらっしゃるそうです。著者自身、第6代名人であったわけですが、すべての名人と対戦経験をもつのは、おそらく著者ただひとりだそうです。本書はそんな著者の回想と、当時見聞きした将棋界の出来事を綴ったものです。タイトルに〝奇人・変人・超人〟とありますが、勝負師として生きる人たちの執念や気概が、そうでない一般世間の人々の目には、奇妙に映るのでしょうネ。自分は将棋を指しませんが、勝負師としての棋士の生