山下慎一のレビュー一覧

  • 社会保障のどこが問題か ――「勤労の義務」という呪縛

    Posted by ブクログ

    公的年金、医療保険、雇用保険、労災保険についてその成り立ちを説明し、問題点の朔り出しを図っているが複雑な制度にも関わらず、よく説明している.労働者と自営業者との比較で50年前には自営業者、主として農林業者はある程度裕福だったと推定される.その時点で設計された社会保障制度の抜本的な見直しが必要であるとの主張は納得できるものだ.働くことと社会保障を切り離すこと、勤労の義務を単に道徳的な規定だとすること.この2点をベースに展開している終章の提案は素晴らしい構想だと感じた.

    0
    2025年10月07日
  • 社会保障のどこが問題か ――「勤労の義務」という呪縛

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本の社会保障は制度が複雑。
    意識がブレーキになる可能性がある=憲法27乗の勤労の義務既定が邪魔をする。
    社会保険では、傷病手当金と出産手当金が国保と違う点。
    雇用保険は自営業者にはない。求職者支援制度がある。
    労災時は、治療費はゼロ、自営業者は健康保険だから3割負担。
    労働者と自営業者の差異は大きい。

    もともとは1941年の労働者年金制度が始まり。1959年に自営業者の国民年金ができた。
    自営業者は、就業の形、所得の形が違うという理由で傷病手当金がない。
    家族経営の農業が多く、失業を想定していない。非自発的な失業を想定しているので、雇用保険はない。

    労働者中心の社会保障が確立した。

    0
    2025年03月31日
  • 社会保障のどこが問題か ――「勤労の義務」という呪縛

    Posted by ブクログ

    法制定当時と今だと自営業の生活様式がかなり変わっている。確かに。勤労の義務と生存権、この国では前者が優先されがち、ってのも言われてみれば目から鱗。
    複雑な制度と人の業によって福祉から遠ざけられてしまう人が、マイナンバーとかAIとかで減るとよいよね…

    0
    2025年02月28日
  • 社会保障のどこが問題か ――「勤労の義務」という呪縛

    Posted by ブクログ

    社会保障の制度は分かりづらいなと前から思っていましたが、改めてそう思いました。

    必要な人が利用できるように少しずつでいいから利用しやすくなるといいなと思います。
    そのためにも、話し合いは大事だと思います。

    0
    2024年12月08日
  • 社会保障のどこが問題か ――「勤労の義務」という呪縛

    Posted by ブクログ

    法律おもろい

    現行制度の問題点をさらいつつ、憲法の「勤労の義務」規程について検討し、新たな制度へ目を向ける明瞭な構成

    0
    2024年10月31日
  • 社会保障のトリセツ

    Posted by ブクログ

    ざっくりわかる。わかりやすさ重視。
    これに詳しい情報が書かれていたら逆に読みにくいかも。

    フローチャートで見るべきページにすぐとべる。

    0
    2023年12月14日
  • 社会保障のどこが問題か ――「勤労の義務」という呪縛

    Posted by ブクログ

    20241025-1106 本書は日本の社会保障制度が何故使いづらいのかという疑問を制度成立の歴史から追って、現在の制度に至るまでを解説している。日本の公的年金制度は軍人や官吏に対する恩給から始まるが、1941年の労働者年金制度の成立が、現在の公的年金制度に直接つながるものである。戦前は雇用者より自営業(家内制手工業など)や農業従事者が多く、企業等に努めているいわゆるサラリーマンは労働者の多くを占めてはいない。そのため、失業、離職、老齢になって働けなくなることは無産者である雇用者にはリスクが大きすぎるため、年金制度が先に成立したのだといいう。この戦前の仕組みを基本的には現在でも受け継いでいる、

    0
    2024年11月08日