岩崎元郎のレビュー一覧
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岩崎元郎(いわさき・もとお)
日本の登山家。登山教室「無名山塾」主宰。東京都品川区大井町に生まれる。東京理科大学中退。1963年、18歳で昭和山岳会に入会後、1970年、山岳同人「蒼山会」を創立、1981年、ヒマラヤのニルギリ南峰登山に登山隊長として参加するも敗退。同年11月に登山教室「無名山塾」を設立、著述や講演も通じて登山者の啓発活動に従事。中高年登山ブームの到来により、安易かつ危険な登山が増えていることに警鐘を鳴らしている。
ホームページ:www.iwasaki-motoo.com
山登りの作法 (SB新書)
by 岩崎 元郎
山に登れば、元気になります。ホントですよ。そう、ぼくは、山に登れば元気になる、ということを言い続けようと思ったのです。
瞑想道場を主宰している先輩が教えてくれました。山は禅の世界である、と。人は、自我・自意識が働くと生命エネルギーを消耗するのだそうです。生命エネルギーの補充は、無我・無意識のときになされる、とその先輩は説明してくれましした。
山に登ると、息苦しいな、汗かいて嫌だな、体が重いな、来るんじゃなかったな、などと思いながら、それでも交互に足を出し続けていると、いつしか頭が空っぽになっていきます。知らず無我・無意識の状態になるのだそうです。
15 歳の秋、大人たちの手を借りず、自分たちだけで実施した河口湖のキャンプで山と出会って以来、山一筋 50 年。ぼくは、山から多くのことを学んできました。 まずはプランニングということで、企画力が身に付いたと思います。
ぼくも大好きだったマンガ「クレヨンしんちゃん」の作者が、西上州の荒船山の 艫岩 で転落死されました。「クレヨンしんちゃん」を読んでは、ゲラゲラ笑っていたぼくですが、まさか作者が山が好きで、よく一人で山登りに出掛けていたとは思いもよりませんでした。本当にお気の毒なことですし、残念でなりません。一人歩きもやむを得ない選択だったのであろうとは思いますが、もし一人でなく仲間と一緒の山登りだったら、状況は違ったものになっていたでしょう。
登山中の写真撮影時のアクシデントは、けっこうあるのです。ぼくの知り合いも、黒部の下の廊下でカメラのファインダーを覗きながら、撮影対象を上手く収めようと後退りして、崖道を踏み外して転落死してしまいました。
「クレヨンしんちゃん」の作者も仲間と一緒だったら、「それ以上崖に寄ると危ないぞ」と声がかかったりして、転落するようなことはなかったかも知れません。やはり一人歩きであったことを残念に思うばかりです。
再三述べてきたように、一人歩きはリスクが大きいからやめましょう。2人でも、一人が転倒して骨折して身動きできなくなると、救助を求めに行く人は単独行動になりますし、負傷者は一人きりで残されることになります。 3人では、負傷者に一人付き添うことはできますが、救助を求めに行くのは単独行動になります。これが4人となると、救助を求めに行くのも2人で行動できるので安心です。だから「趣味登山は4人から」という次第。 いくら気が楽だといっても、一人での山登りは避けましょう。仲間作りしなければならないからこそ、山は人生の道場になるのです。
岩場でハーケン(金属製のくさび)が抜けて墜落するとか、冬山で雪崩に流されるというのが、一般的にイメージされる山岳遭難事故のようです。自分は岩登りはしないし、冬山登山もしない、危険な登山はしないのだから、山岳保険に入っておく必要はない、と考えるみたいですね。そうじゃないんです。どんな山も非日常の世界なんです。
2009年の夏、北海道大雪山系トムラウシ山で悪天候の中、8人が低体温症で遭難死するという事故がありました。山の天気は急変します。それを知らず、ビニールガッパで平気な人は登山者とは呼べません。物見遊山の観光客が、登山ブームで山に目が向いただけのような気がしてなりません。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ職場の同僚に誘われて始めた山登りであるため、フラットフッティングとか3点確保といった基本中の基本も知らないままこれまでやってきたことを恥じ入るとともに、自身の危機意識のなさを猛省することとなった。
歩幅を小さくゆっくり歩くとか、肩幅くらいに二本のレールを想定し歩くとか、初心者の私にとっては目から鱗が落ちる思いがした。
次回、山に登るときには留意したいことが多々あったので、とても参考になった。
また、山のことを知りたければ、まず山の本を読むべしという教えに従い、少しずつ読んでいこうと思う。もっとも、著者も言っているようにいくら読書をしたからといって、山のすべてがわかるわけもなく、あとは実践あるのみ。 -
Posted by ブクログ
磁石と雨具を忘れずに
フリースを1枚持っていく
マッチ・ライター
ヘッドランプ
軽アイゼンがあったほうがいい、とされる雪はなくても登れる程度のもの
サングラスは必要
コンパスは首さげでなく、伸び縮みするワイヤーでザックにつける
500ḡの福音=必要な装備以外に振る舞える食べ物 後半にさり気なく出す
カラビナやナスカン
落石をしない
テルモスとレーション
視界が悪くなったら動かない=待つ
谷に下らない 下り方向で間違えたと思ったらすぐに戻る
サッコッシュの中身=ティッシュ、ハサミ、胃薬、ナイフ、笛、コンパス、お守り、飴玉、歯ブラシ、細引、地形図、メモ用紙、筆記用具
細引は2ミリが5M程度
テーピングテープ、
下着はサーマスタット
雷は2~3日続く、毎日数時間早まる
温度差25度以上で90%、雷予報は正確 -
登山不適格者 生活人新書セレクション
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Posted by ブクログ
中高年の登山ブームに警鐘を鳴らす本。 著者は NHK の中高年登山講座の講師で登山家。 昨今の登山ブームで山が賑わっているが、散歩やハイキング気分で参加している人も多い。 たとえ低い山や優しいコースであっても、山を甘く見てはいけない。モラルを守り、装備や準備を怠りなく行なって登山することが大切と説く。 そのためのノウハウ、意識の持ち方、気象の把握、装備や食料、登山計画、山小屋の使い方、健康管理や危機管理など、自身の経験を踏まえて紹介する。
この本は約20年前に刊行されたものだが、現在も中高年の登山ブームは続いている。 装備品や道具、電子機器の発達により、以前より山が身近に感じられるようになった。しかし中高年の遭難のニュースは後を絶たない。この本が刊行された当時より装備も進歩して、スマホやGPSが使えるようになった安心感で油断もあるのだろう。 また百名山ブームで、目標達成を急ぐあまり無理をしているのかもしれない。 自分の身は自分で守る。 他人に迷惑をかけないと言う基本的な所から見つめ直す必要がありそうだ。 そのためにもこの本を読む価値はあると思う。 自分は登山はしないけれど、今後、山に登りたくなったら再読したいと思う。 -
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Posted by ブクログ
まだうっとうしい梅雨は明けない。
つい先日、富山に出張したおり、人影まばらな夜の駅のホームに降り立つと同時にくしゃみが出た。冷んやりした空気に刺激されたのか、それとも誰かが良からぬ噂をしているのか…どうも今年の冷夏は疑う余地がなさそうだ。
車窓から青く伸びた稲の穂先を眺めながらの帰途、岩崎元郎の「登山不適格者」(NHK出版)の頁をめくった。勝手な偏見に違いないが、僕にとっての著者の像は、登山を商業主義の世界に変えてしまった張本人ともいうべき印象が強く、どうにも好きになれなかった。
…が、どうしても認めないわけにはいかないものがある。それは著者の卓越した文章力。「登山不適格者」は昨今にない“名著”である。世のふがいない登山者を内外からずばりと“斬った”その勇気に拍手を送りたい。登山者であると自負する読者は「えい、やー!」と“斬られ”ないように。ちなみに少し長いが以下の引用を読んで“斬られて”しまった人は「登山不適格者」の称号を与えようではないか。いやー、痛快、痛快。
―山の会というのは、山好きな人たちで構成されているとはいえ、自分たちが登ることを最大の目的にしている団体なのである。登山スクールではない。知識や技術を教わることを目的に入会しようとするのは大きな間違いだ。
体力のない人、技術のない人は、申し訳ないが足手まといでしかない。経験豊かなベテランは、リーダーにはなってくれても、ガイド役を引き受けたわけではない。うまく頼み込めば、一日ぐらいはゲレンデに同行してくれて、ロッククライミングの手ほどきをしてくれるかもしれない。が、それは山の会の先輩としての義務感であり、山仲間への友情から生まれた厚意なのだ。山の会の仲間は決してインストラクターではない。
自分の体力は自分で鍛えよう、自分の技術は自分で磨こう―。これが山の会の基本である。この認識に立っていなければ、山の会とのいい関係が築けるはずがない。(中略)また、入会した組織で、ペースや志向の合う仲間と出会えないようなときは、ムリして会にとどまらずに、別の集団を探すべきだ。その方が、自分自身にとっても、山の会にとっても、結果的には得策なのだから。 -
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Posted by ブクログ
なかなかショッキングなタイトルだが、山で見かける・山にいがちな、心得不足・準備不足・勉強不足な“不適格者”を挙げ、そういう人は山に来るな、とやっつける本(という体裁を取りながら、もちろんそこに気を付けて楽しく意義深い時間を山で大いに過ごそう、という啓蒙書である)。
著者は、ヒマラヤ遠征隊長などの経験があり、NHKの入門番組で講師を勤めたこともある、ヤマ界では著名な人。
その内容は山への心構え、装備・食料や読図などの事前準備、自己を知り、他者への思いやりを知れ…というようなものだが、単なる入門書から一歩踏み込んだ警句、傾聴すべき先人のバランス感覚がちりばめられている。
ウチみたいに、ちょっと山歩きを囓り始めてイイ気になっている初心者はぜひ一読すべき本だろう。 -
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
中高年の登山ブームで、山はかつてないにぎわいを見せている。
その陰で無知や無鉄砲、甘え、過信による山の事故も増えている。
ジーンズに運動靴スタイルの人、雨具やヘッドランプを持たない人、いままで何もなかったのは「運がよかった!」。
本書を読んで、山を「安全に」楽しんでいただきたい。
[ 目次 ]
序章 山は危険か?
第1章 日本人の登山意識
第2章 気象と装備
第3章 食料
第4章 パーティー
第5章 山行
第6章 読図
第7章 計画
第8章 山小屋
第9章 健康と危機管理
第10章 「不適格」の烙印は誰が押すのか?
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]