村上信夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者の村上信夫氏は2005年に没されている。お悔やみ申し上げたい。本書は村上氏の自伝であり、前半はページを繰る手が止まらず、笑いあり涙ありの良書である。村上氏は一途に料理、特にフランス料理を愛しており、まさしく料理を作るために生まれてこられたのだなと思うほど、情熱的な人物である。戦争前に先輩シェフから教わった餞別レシピは、参考にしたいものが沢山ある。また本書には写真が複数枚掲載されており、当時の雰囲気を身近に感じることができる。村上氏はふくよかで口髭、メガネが可愛らしい印象の方だが、一番気に入った写真は犬山徹三氏である。P117に掲載されているのだが、名前に負けず劣らず、どえらい迫力の格好良さだ。いや、渋さというのか。くっきりとした二重まぶたに一文字に結ばれた口元。その目には鋭い光が宿り、シングルのスーツを恰幅良く着こなされている。ストライプのネクタイもお茶目で良い。犬山氏は、村上氏をヨーロッパ留学へ送り出してくれた恩人だ。テレビ出演の話を持ちかけたり、先見の明がある、非常にかっこいい紳士である。
「現地の流儀を尊重する。悪い点は見ずに、いいところだけを学ぶんだ。」
「勝手なメニューは書くな。自己満足するようなメニューを書いて威張っているんじゃないぞ。お客様が喜んで、今日の料理はおいしかった。楽しかったと言われて初めて、「おれの料理は」と威張るんだぞ。(犬山氏)」
「若い料理人へのアドバイス。欲を持て。急ぐな。最も大切なのは基本である。」
「料理の極意は愛情、工夫、真心」 -
Posted by ブクログ
帝国ホテルの総料理長を務めた村上さんの日経新聞「私の履歴書」を
元にした書籍。
仕事に対する熱意がすごい。前のめりに、できることを考えて
真綿のように吸収していく。
随所に「楽しくて、充実していて疲れている暇が無かった」という記述が
あります。
そういう人は、どんな種類の仕事でも伸びていくし、周りもかなわない
存在になる。
その原動力はやはり「夢」なのか。本人は「欲」といった記述を
していましたけど。
「これをしたい」という熱意を持つことが、人生において大きな差になるなと
改めて思わされることになった一冊。
「38年間、帰宅してから1日1時間、料理の勉強を欠かさない」とあった中、
それを読んだ私が何ができるのか。何をするべきか。
考えたいと思います。
また、東京オリンピックについても書かれていました。
東京オリンピックの食事のために、日本の有名ホテルから選抜された
メンバーで食事を作るくだりを見ると、2020年に東京にオリンピックが
来ると、各産業で、またこういった一大的な集団が作られ、国として、
成果を残すことが出来るのだなぁと、スポーツにとどまらないオリンピックの
影響力についても改めて考えました。