吾妻博勝のレビュー一覧
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新宿歌舞伎町を舞台にしたルポルタージュの第二弾です。よくここまで関係者に取材できたものだなと言う驚きを隠せません。2000年代初頭の歌舞伎町が舞台ですが、前作からの大きな変貌を感じます。
この本に描かれている歌舞伎町は2000年代の初めくらいなので、なんとなく雰囲気は読んでいて肌で感じることができました。やっぱりここはカオスの街ですね。よくこんなところで何度も日をまたいでは遊び歩いていたもんだなと、思ったものです。僕は運良く犯罪に巻き込まれたことはなく、こうして駄文を書きたれていますが、この街に蠢いている『住人』たちを見ていると、人間に対する考え方が根底から覆されます。
個人的には、いい -
Posted by ブクログ
ここに描かれているのは1990年代半ばの新宿歌舞伎町の風俗ですが、この時期は歌舞伎町にとってすさまじい魑魅魍魎が跳梁跋扈したころだったということを改めておもい知らされました。
この本が書かれていた当時の1990年代半ばの歌舞伎町は本当にヤバい街だったらしく、僕もこの当時の話はいろいろな文献や酒の席でそれとなく聞いたことがあって、あまりの出来事にフィクションだろうと思っていたら、この本を読んでいて、現実にそういうことが起こっていたんだなぁ、ということを目の前に突きつけられたような気がして背筋が寒くなったとことを覚えています。
このルポルタージュが書かれていた当時の歌舞伎町は福建省からの中国人 -
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「新宿歌舞伎町 マフィアの棲む街」
時代が古いし長いけど面白かった!
この本は、1990年代の闇社会の話です。
作者は、今話題のセンテンススプリング(週刊文春)から「闇社会についてルポ書かない?」と声をかけられたそうで、
この本は当時の文春の連載をまとめたノンフィクションもの。
思っていたよりかなり長くて時間かかりましたよ(ーー;)
すごい面白いんですけど、いかんせん時代が古すぎた!
読み始めてすぐ「これ、今のルポはないの?」と悔しくなってしまいました。
すごく面白いんですけど、20年以上前だから、今の歌舞伎町とは違うんだろうな、という残念感があります。
ただ、そういう残念感があ -
Posted by ブクログ
ノンフィクション。この手の本を読むことはあるが、ルポライターでも、黒社会、所謂アンダーグラウンドを取材する方は命懸けだろうね。
堅気の人間としては、最早、小説を読んでいるようにしか思えない。
しかしながら、実際に体を張って取材に取組む姿勢には圧巻としか言いようがない。取材過程で、拳銃を口に突っ込まれたり、注射器で刺されたりと。
警察の情報を一切頼らず、個人の力のみでよくここまで調べ上げられるものだなと。
この本が書かれたのが98年。
暴対法や新宿浄化作戦から、もう10年は経つ。
高々、五百メートル四方の歌舞伎町に様々な欲が渦巻く。
誰しも、飯は食べに行くし、買い物もしてる。
ただ、そのす -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書は馳星周『不夜城』の参考資料と本人が解説で書いている。小説では大沢在昌『新宿鮫』などもある。映画では09年ジャッキー・チェン主演の『新宿インシデント』などがある。こちらは映画とは言え、とてもリアリティがあり密入国をする中国人が新宿にたどり着くあたりは圧巻だった。
どこの国にも不良はいるのだが、最初から不良だったわけではない、外国人が生きるために違法なものに手を染めていく。お金になればなんでも請け負う外国人はなりふりなどかまっていられない。密入国のために莫大な借金をし、支払いが滞ると国の両親が殺されることすらあるという、そんな切羽詰った状態なのだ。黄金の国ジパングは過去のものではない。 -
Posted by ブクログ
ボクが毎日決まった時間に起き決まった時刻に会社につき決まった机に座り決まった時刻まで判子ばかり押さされ(押し)ているあいだに。新宿歌舞伎町では麻薬密売人やら。無国籍売春やら。拳銃発砲事件やら。中国人・コロンビア人・イラン人などなどが。何やら如何わしい行動を秘密裏に起こしている現実があると。ボクが判子を逆さまに押してしまって焦っているときに新宿ではイラン人が麻薬の取引に失敗していたと。ボクが決まった時間に起きるのに新宿では決まった時間などなく夜も眠らないと。じゃあいつ寝るんだと。それはボクが昼にホカ弁を食べている時だと。じゃあこのgapはなんなんだと。隣のアシスタントの女性に聞いてみたところ。A