奥野滋子のレビュー一覧

  • 「お迎え」されて人は逝く 終末期医療と看取りのいま

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    書籍としてはともするとトンデモ本の類と言えなくもないが、主旨には共感できる。
    死期が近づいて説明できない言動が出ている患者に対し、医療従事者や家族が「せん妄」ではなく「お迎え」ととらえることで、患者の旅立ちまでの時間は大きく変わるだろう。静かに肯定し見守ってもらえると心安らかに旅立てるのではないか、と思う。
    以前読んだ『ミシンと金魚』も思い出した。

    P82「本人が怖くないというのなら。夜中でも起きてしゃべっていようがいいじゃない」となれば、多分その人はだれかとの会話を続けることができるでしょう。でも意識障害と判断してすぐに薬剤治療をして眠った状態にしてしまうと、もうそうしたチャンスが奪われて

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    2025年08月09日
  • 緩和ケア医から、ひとりで死ぬのだって大丈夫

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    ネタバレ

    家族や大事な人を看取るに際して、そして自分の生き方死に方を考えるために有益。
    最後の瞬間に立ち合う人がいなかったからとて、それは決して孤独死ではないという部分にとても共感。たとえば自宅でなくなっても、最期の瞬間に誰もいないということは、ままあるもの。
    どんな最期を迎えるか、どんな医療を望むか、誰もが考えておかなければならない。そしていつでも死は隣にある、ということも心しておきたい。

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    2022年01月18日
  • 「お迎え」されて人は逝く 終末期医療と看取りのいま

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    死を常に意識して毎日を大切に生きて行きたい。
    でもそんなに簡単に死を受け入れられない。
    本当に難しい話だと思う。

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    2020年09月30日
  • 「お迎え」されて人は逝く 終末期医療と看取りのいま

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    タイトルだけ見るとスピリチュアル系の本のようである。だが著者は現役の医師で、病院の診療部長として、臨床と教育の両面で緩和ケアに携わっている人物である。

    近年、日本で臨終を迎える人の多くは、病院で息を引き取る。全体としては8割、癌患者では9割という。こうした状況は実は先進国でも珍しく、背景には日本独自の国民皆保険制度がある。それ自体はすばらしい制度ではあるが、何かあればすぐ病院へ、という風潮は自然、強くなる。
    病院は、その性質上、「病気と闘う」ところである。可能性がある治療法があれば試す。こうすれば治る「かもしれない」、治る「可能性がある」手立てがあれば、提案する。
    ここでは、基本的に、「死」

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    2016年09月03日