トーマス・クヌーヴェアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
冒頭から、81歳の老女グデリアが土の上に横たわり、追想している。現代において、どうしたらこんな状況になるというのか。不可解さ全開で始まる。しかし読み進めるうちに、ドイツ版『熟柿』ともいうべき、救いのない世界が広がっていく。
グデリアは、それまで親子3人、仲睦まじく暮らしていた。ところが、突如ひとり息子を失い、その喪失のあまり、人生が大きく狂いはじめる。
物語は、グデリアが81歳である2024年、息子を失うこととなった1984年、そして人生を見失っていく1998年が行き交い、読み進めるほどに絡まった糸が徐々に解けていく。だが、真相が明らかになればなるほど、事態は悪化していく。
時代が交錯 -
Posted by ブクログ
2024年、ドイツの小村。未曽有の洪水が81歳グデリアの住む家の前を流れる。上流からは豚が、流木が、そして男女も流れてくる。圧倒的な水はグデリアの家をえぐり、そして露わにする。グデリアは一人想う、1967年の夫との結婚、息子ニコが生まれ、この家を買った日。そして1984年、15歳のニコは死んだ。それから40年、グデリアは「グデリアの死んだ家」で家を守った・・
息子ニコの死は殺人とされ、その犯人を追う刑事もの、という様相ではない。グデリアの1984年、1998年、2024年が平行して語られるなかで明かされる事実。事件に捉われてしまった、グデリア、夫、ニコ、その周辺がずっしりと重い。
グデリ