トーマス・クヌーヴェアのレビュー一覧

  • グデリアの死んだ家

    Posted by ブクログ

     冒頭から、81歳の老女グデリアが土の上に横たわり、追想している。現代において、どうしたらこんな状況になるというのか。不可解さ全開で始まる。しかし読み進めるうちに、ドイツ版『熟柿』ともいうべき、救いのない世界が広がっていく。
     グデリアは、それまで親子3人、仲睦まじく暮らしていた。ところが、突如ひとり息子を失い、その喪失のあまり、人生が大きく狂いはじめる。
     物語は、グデリアが81歳である2024年、息子を失うこととなった1984年、そして人生を見失っていく1998年が行き交い、読み進めるほどに絡まった糸が徐々に解けていく。だが、真相が明らかになればなるほど、事態は悪化していく。
     時代が交錯

    0
    2026年08月15日
  • グデリアの死んだ家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    グデリアの目線で語られる現在と過去。
    他者との会話シーンが少なく、ほぼグデリアのモノローグで進む。彼女が家に異様なまでに執着している理由やその過去などはかなり序盤で検討が付く。
    ミステリと呼ぶには現在と過去双方に起きた事件の真相などが弱いと思ったが、狂気に踏み入れた1人の女性の半生が抑えた筆致で書かれていて最後まで一気に読めた。

    0
    2026年07月26日