村上尚己のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ世間に蔓延っている間違った「悪い円安論」を真っ向から否定する、円安のプラスの効果を著した啓蒙書です。そもそも為替レートはどのようにしてきまるのか。
[1]為替レートは、両国の通貨価値の変動によって変わる。
[2]両国の通貨価値は、両国の物価上昇率(インフレ率)の変動によって変わる。
[3]1と2を組み合わせると、為替レートは両国の物価上昇率(インフレ率)の変動によって決まる(変動率の差で決まる)
加えて、今迄の日銀が行ってきた政策の失敗。(自分の読書ノート参照)
岸田政権は、もっと早く減税政策を行って、円安のメリットを活かして国民の可処分所得を増やすべきだった。
①長期の円安は脱デフレを伴 -
Posted by ブクログ
ネタバレマネックス証券のチーフエコノミストによる円高・デフレがどうして続いてきたか、どうすれば解決するかを世に問う一冊。
基本的にはこれまでの日銀がいかに日本経済にとって弱体化させる方向に施策を行い、それをまるで正しいことのように言い募ってきたかをこれでもかと完膚なきまでに叩きのめし、それと全く逆の施策によって日本経済が劇的に改善していくと、豊富なデータを使って示していく。その中には新聞や書籍などでいかにもその通りと言ってしまいそうになる説(例えばデフレの正体の藻谷氏の説など)を唱えている人に対しても、それを覆す事実を示すことによって否定していく部分もあり、これまでなんとなくわかったようなわからなかっ -
Posted by ブクログ
Twitterにて平日に日経新聞の記事への批評、NY市場の総括、そしてリフレ政策の有益性、反リフレ派への反論を適切に書いている村上さんの著書。
正直、Twitterで少々口が悪いというくらい痛烈な批判を展開しているので怖いイメージがあったが、本を読むとおしなべて理路整然であり、無駄なものが一切ない表現方法とグラフの使い方で過去十数年のマクロ政策の間違いを指摘している。
本の作りで-1☆にした。本の内容はいいのだが、このサイズの本で書かれる文量が少なく、こちらの方が初心者向けやアベノミクスって何?金融緩和って何?という人には読みやすいので、そういう層に向けて書いたのであろう。
しかし -
Posted by ブクログ
経済関連の書籍が大量に出回っている今、リフレ派の考え方の参考として読むことにしました。
構成は全てQ&A方式となっている上に、データも示されていて、著者の主張の意図は非常によく分かる内容となっています。
過去の日銀の政策を批判し、デフレの責任は日銀にあると主張し、ゼロ金利、量的緩和、インフレターゲットの政策をとることでデフレから脱却できると説いている。現在の異次元緩和での結果を楽しみに待っていたい。
確かにいろいろなデータによる実証で主張は明確だが、今後について日銀の政策のみで明るい未来が描けるのか、というと若干理解しにくいと言わざるを得ません。藻谷浩介さんの『デフレの正体』を批判してい -
Posted by ブクログ
数値を用いて丁寧に説明されているように見受けられるが、
この人にとっていい面だけを取りあえげているようにも読める。
例えばあるドル円と日米ベースマネー比率の相関に関してだが、
たしかに相関があるように見えるが、明らかに見ないところがある。
明らかに見えないところを理論的に補足してくれている。
が、例外を説明しだしたら、どの理論でも説明可能に思えてしまう。
基本的にはどの説明も理論や、数値を挙げて説明してくれている。
その意味では良書なのかもしれない。
が、私自身の知識不足から、
本当に言っていることがあっているのかどうかの判断はつかない。
どうしても、「が」とか、「ただ、」がついてしまう