ケヴィン・ハーンのレビュー一覧
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ネタバレ設定と展開が非常に好みだったので、二巻を心待ちにしていた作品がやっとこ発売。発売当日に三軒回ってやっと手に入れたので、そこそこ売れているのだろうか。
前作の一件ですっかり名前が売れてしまったおかげで、各国の神様たちに「自分たちの代理人としてライバル(の神様)を殺してほしい」という無理難題を押し付けられて迷惑千万こうむっている主人公、という冒頭からの、今回も軽いラノベノリの展開なんだな、という予測は見事に外れました。
太陽なんて可愛いものじゃない、太古の血をひく魔女や巫女たちの血みどろの抗争に主人公が巻き込まれていくさまは気の毒を通り越してすさまじいの一言……。ちょっと心して読まないと -
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Posted by ブクログ
ネタバレ現代に生きるアイルランド生まれのドルイドが帰ってきました。神殺しの2100歳なのに見た目は21歳のオタク青年。周りは魔女とか吸血鬼とか人狼やら言葉がわかるアイリッシュハウンド。しまいにゃツンデレの女神とかそれに張り合う腹黒い清楚な女神に、聖母マリア(本物)。マリア様にいたっては主人公が「クライスト!(なんてこった)」とつぶやいたのを聞いて、「息子も元気ですよ。」と平然と言ってのけるという、パラノーマルな世界が繰り広げられる、ある意味現代のアメリカTVドラマ的ノリノリファンタジーですな。
なぜか、各所から北欧神話のトールをやっつけてくれと要請がありますが、「勘弁してくれ。北欧神話のトールをやっつ -
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ネタバレイエス・キリストも雷神トールも吸血鬼も狼男も実在していて、現代の人間社会に紛れ込んでいたり出入りしているんだよ……という設定で繰り広げられる、神殺しが仕事みたいに思われ始めた古本屋店主のあんちゃんの冒険譚。
今回は、ポーランドの魔女とドイツ魔女の対決に問答無用で巻き込まれ、友人知人にまで危害が及ぶ中、どさくさ紛れにバッカスの巫女たちがこのときぞとばかりに進撃してくるという状況で、殺人事件の容疑者として主人公アティカスが警察の捜査線上に浮かぶという、今回も危機一髪の連続です。
けっこう盛りだくさんだけれど詰め込みすぎな感じはなく、凄惨な話なんだけれど『聖☆おにいさん』みたいなシチュエーショ -
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本屋にてうっかりジャケ買い……したのには理由があって、それは数年前のこと。
行きつけの骨董屋にて、奇妙な形状のペンダントトップ?を見つけたことがあった。
ケルト十字に似ているのだけど、素材は鉄。両面ともにびっしりと刻印が刻まれている。店主の曰く
「19Cイギリスのアイアン・ワークであるのは確かなんですが、用途が不明なんですよね。ペンダントにしては先端が尖りすぎていて危ないし、お守りのチャームにしては小さいし、銀ではないし」
鍛冶屋が手遊びに作ったものだろう、ということで、値段も手頃だったので購入し、ペンダントに作り直した…… ということがあったのだけど。
外見21歳のイケメンサブ -
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そうそう、オバちゃんの思うラノベって、こういうカンジよ。
そして、これも年がバレますが、
トレジャーハンター・八頭大くんをちょっと思い出しました。
八頭くんよりカワイイですけどね。
そして、本書のカワイイ担当、オベロン。
アイリッシュ・ウルフハウンド。
イヌスキーなら、本書は激オススメw
姿を隠していても、しっぽでソファをバタバタ叩く音がする・・・とか、もう。
浅学なのでケルト神話の神様には、ほとんど馴染みがないのですが、
(いや、だから、か?)
魅力的な神様たち、そして、主人公にひっぱられてあっという間に
読み終えてしまいました。
夏に出るという第2弾も楽しみ。
(訳出ペースが速くてウ -
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狼人間やヴァンパイアやグール、果ては諸々の神話の神々さえ現代社会に生きている世界。
主人公は見た目は若々しい、どこにでもいる普通の若者ですが、実は魔法によって2000年生きているドルイドで、しかも伊達に2000年生きてきたのではない叡智と狡猾さを持っています。
軽い話になりがちな設定ですが、魔法を使う上での制約が意外にシビアで、よくある『魔法を使えば何でもあり』的なものを感じさせません。
また、シリーズ第一巻ということで背景世界やら登場人物(これがまた数多い)の説明に相当部分を当てなければならないことを踏まえても、ストーリー展開のテンポはそれほど悪くないし、SFファンタジー映画ファンには思 -
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・ケヴィン・ハーン「鉄の魔道僧1 神々の秘剣」(ハヤカワ文庫)、 「鉄」はくろがねと読む。最近よくある、いかにもそれらしいタイトルと物語である。さうして次の一文がその雰囲気をよく表してゐる。「わお。短縮ダイアルにグールを登録している。おれの弁護士は実にクールだ。」(181頁)グールは一般的に食屍鬼とか屍食鬼と書かれる。HPLなどのお得意とする存在である。ただし、この物語ではグールの活躍はない。かうして現れるだけである。もちろん食屍はするが、さういふ場面はない。問題はこの弁護士にもある。彼はヴァンパイアなのである。吸血鬼であるから夜間担当、昼間の弁護士は、何と、人狼である。この2人が主人公の弁護
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