下條信輔のレビュー一覧
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今や心理学にも文化系・工科系・社会学系・医学系と幅広くに行きわっている。
言葉の意味するところや表現とか集うとか伝達するとか意思疎通するとか・・・
意識無意識にかかわらずに、意志の決定はあらゆる方面につながっている。
哲学や神学や物理学が垣根を越えてお互いの分野に通じて行かないと理解不能になってきた現在、心理学もあらゆることと関係を持てるようになって、社会一般に需要が増えて発展している。
しかしご多分に漏れず、学問の宿命とも言える詳細な部分に呑めり込んでいるのも事実である。
私がここ数年席を置いている知的障害や身体障害における環境問題でも、コミュニケーションをとるための言語・意識・ -
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[ 内容 ]
「心」とは意識のことか。
意識プラス無意識か。
では意識とは何なのか。
「錯誤」を手がかりに、脳・認知科学の最前線から「心の全体像」へ迫る快著。
[ 目次 ]
第1章 錯誤とは何か
第2章 脳の「来歴」―錯誤から浮き彫りにされるもの
第3章 心とからだと他者―連動する脳と世界
第4章 意識と無意識のありか―心の全体像
第5章 人間観と倫理
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参 -
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[ 内容 ]
人は自分で考えているほど、自分の心の動きをわかっていない。
人はしばしば自覚がないままに意志決定をし、自分のとった行動の本当の理由には気づかないでいるのだ。
人間科学の研究が進むにつれ、「認知過程の潜在性・自働性」というドグマはますます明確になり、人間の意志決定の自由と責任に関する社会の約束ごとさえくつがえしかねない。
潜在的精神を探求する認知・行動・神経科学の進展からうかびあがった新しい人間観とは。
[ 目次 ]
序 私の中の見知らぬ私―講義に先立って
第1講 自分はもうひとりの他人である―自己と他者の社会認知心理学
第2講 悲しいのはどうしてか?―情動と帰属理論
第3講 も -
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人は自分が思っているほど自分のことをよくわかっていない、というのが主テーマ。これを様々な実験事実から突き詰めていく。
これに関してはもっともだと思います。自分が一日何を考えているか、自分でコントロールしているとは思えない。ふらふらっとどこからか思考が湧き上がって来て、あれこれ考えている。朝起きて、自分がまず何を考えるかなんて予測不可能。仕事などで論理的な事を考えるときは集中して論理的な思考をしているが、それ以外はあっちこっち、思考がふらふらしている。これは決して自分でコントロールしているわけではない。自分は自分が思っているほど自分のことをよくわかっていない。
特に印象に残っている点は、 -
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◎全体として何に関する本か
心を知ることは可能かどうか。我々の意識とはどこに存在するのか。そもそも意識とは何か。そういった我々の存在に関わる根本的な問題について心理学者である著者の考えを述べている。
◎何がどのように詳しく述べられているか
序章では、錯誤(同じ線分の長さが違って見える等)の例から、我々の意識がどのようなメカニズムになっているのかを明らかにする。目や脳が間違った結果として錯誤が起こるのではなく、環境にうまく適応した結果、錯誤が起こるのである。このことから、正解とは環境によって変わるものだと著者は言う。例えば、犬は色を識別できないので犬には七色の虹が見えない。しかし、我々には -
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1520年、世界周航をめざすマゼランとその一行が、南米最南端のフエゴ島に 到達 したときのこと。マゼラン一行は上陸のために、自分たちの大型船四隻を島 の湾内 一時停泊させた。何世紀もカヌーだけで生活してきた島民たちは驚きの目で 上陸してきた彼らを見た。
しかし、マゼラン一行がどのようにしてやって来たのか、島民たちはまったくわ からなかった。なぜなら、フエゴ島の人々の目には湾に錨をおろしている大型のス ペイン帆船の船団が映らなかったからだ。島民の目には、大型船団に視界を遮られ ることなく、いつもと同じように、湾の向こうにのびる水平線が見えていた。 これはその後、何度目かのフエゴ島再訪の際、 -
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『サブリミナルマインド』
「心理学に興味がある人は必読!!」
①人は自分が思っているほど、自分の心の動きをわかっていない。自分でも気づかない無意識的な心の働きに強く依存している。
②暗黙知が常に先立ち、明証的な知の基礎になっている。
③人は不十分な正当化を自分の態度の変化で補う。
④情動二要因理論がある。特徴は①生理的興奮は情動の種類に関わらず類似しており、生理的興奮を状況要因によってラベル付けすることで情動が生まれる。また無意識にこの行為が行わなれる。
⑤人の心とは完全には統合されていない多元的なシステムである
⑥人の言動の原因について、当人よりも第三者の判断に特権を与えるとい -
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人間は自分のことをじつはわからない。
自分のことを言語でわかる領域はすくなくその後ろに広大な無意識の野があり、そこから一部が言語化されていて、それによって自分をわかった気になってしまう。
ということを心理学実験の古典的なものをまじえて紹介。
目標、評価といったものについて今後は心理学の知見は必須科目になるんじゃないかな。
以下ポイント
人間の行動は潜在的認知過程に左右される。人はおもっているほど知覚・情動・行動の「本当」の理由をしってはいない。人のこころは意識と無意識の両方に強く影響されている。
顕在的(言語で語れるほど)に自分のことを自分でわかってる人はすくなく、暗黙知的に言葉にできない無