高村光太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2012.6.25.mon
【経路】
芸術家の愛の表現に興味があって地元の本屋にて。
【感想】
どこを見ても智恵子智恵子!
くらっとするような愛の深さ。
勝気で美意識が高くて階級や濁った空気を嫌う智恵子。純粋に生きようと貫くと社会性を失って狂人とされてしまう。
わたしにはあなたしか、あなたにはわたししか、という、周りを絶っての狭い世界での共依存という愛の形は、わたしの肌には合わないけど理解はするし、その美学も認識できる。
愛する人がもし狂ってしまったら。
死してなお愛する、自身の一部とする感覚とは。
どちらかというとそちらの観点でわたしの中におさまったな、という感想。
【うんうん】
・詩 -
Posted by ブクログ
よかったのは『道程』以前。特に冬に関連した一連の作品が気に入った。きっぱり澄み渡るような力強さ、潔さがあって読んでいて気持ちが良い。これからの季節にぴったりだ。
今回改めて思ったのは、高村光太郎は良くも悪くも「正しすぎる」ということ。私の好きな中原中也や萩原朔太郎などと比べると鬱屈したところが見当たらない。同じ孤独を歌うのでも、光太郎にかかるとなんだか明るい、悪く言えば陰影が感じられない気がした(『孤独がなんで珍しい』など)。そこにあるのは人間性への信頼を捨てていない詩人の姿だろう。
解説ではヒューマニスティック、求道的と評されていたが、それが私にはかえって綺麗事のように響いてしまう面もあっ