北川知子のレビュー一覧

  • 海の地政学 海軍提督が語る歴史と戦略

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    海の地政学
    海軍提督が語る歴史と戦略

    著:ジェイムズ・スタヴリディス
    訳:北川 知子
    ハヤカワ文庫 NF532

    NATO軍の欧州連合軍最高司令官まで務めた、US海軍提督の7つの海の見聞録といった内容です。

    超大国には、シーパワ:海軍を中心とした海洋国家と、ハートランドパワー:陸軍を中心とした大陸国家に2種類があります。

    ロシア、ドイツに代表されるハートランドは、広大な国土を持つ大国であるが、シーパワは、スペイン、オランダ、イギリスは小国にもかかわらず、長大な海岸線と良港をもち、効率的に大海を支配している。

    モンロー主義をとっていた、アメリカは、カリブ海で、フィリピンで、スペイン艦隊を

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    2025年01月08日
  • 道徳感情論

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    人間道徳の本質は何なのか。そしてそこにおいて大きな役割を果たす共感とは何なのか。

    アダム・スミスはこの著作で明らかにしていきます。

    私がこの本を読んで驚いたのはアダム・スミスの観察力の鋭さでした。

    読んでいて思わず「よく観てるな~この人は」とうならざるをえない場面が何度もありました。


    これは名著です!ぜひ読んで頂きたい作品です!おすすめです!

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    2024年08月19日
  • 逆境に生きる子たち トラウマと回復の心理学

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    大きな傷を負ってしまった人やその家族に合う本。大変な思いをしている時はこんな上手くいく訳ない…なんて思う部分もあったが、時間が経ってみると大切なことがしっかり書かれていたと感じる。自分たちの持っている力を信じ粘り強く、時にはストレスから距離をとり自分たちを守り、1人で抱えず相談し、健康やストレス対策を大切にして過ごしていきたい。

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    2023年08月04日
  • 道徳感情論

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    何とも言えない満足感が得られる書籍でした。ただ中身が非常に濃いので(ページ数も700ページほどある)、正直最初の方の議論がほとんど頭から抜けつつあり、なんとか時間を見つけて2度目に挑戦したいと思います。

    冒頭にノーベル経済学賞受賞者でもあるアマルティア・センの序文がありますが、これだけでもお金を取れるレベルです。アダム・スミスの代表作である「道徳感情論」と「国富論」、表面的に読むと、同一人物が書いたとは思えない、あるいは互いに主張が矛盾しているという印象を持つ人は多いかもしれません。前者が「徳」「正義」「共感」などを論じているのに対して、後者はそのような感情を排した「利己心」を中心に経済メカ

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    2023年05月06日
  • 海の地政学 海軍提督が語る歴史と戦略

    購入済み

    地政学とは

    50年来のミリオタで、道具・兵器マニアだが、「戦略」というものを意識し出したのは、30才くらいから。その戦略策定の重要なファクターに、「地政」があり、「地政学」という学問があることは、40才くらいから知ってはいたが、関連書籍を手に取ったのは初めてなのだ。
    星五つなのはそのせいもあるが、やはり著者の経歴から、頷かされる事が多々あった。それに、地球規模の戦略策定は、基本的に海洋地政学的アプローチがベースになるのは、妥当な考え方だろう。
    半分偶然だが、良書に出会った、と思っている。
    それに、ハードカバー版のレビューにあったような誤訳も、この文庫版には見受けられない。

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    2020年01月16日
  • 逆境に生きる子たち トラウマと回復の心理学

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    貧困や虐待、家庭の問題など複雑で深刻な生育環境の中で非常に健康で健全な成長を遂げ、優秀な成績を収め人格も立派で努力家…という人が一定の割合で現れ、彼らは「レジリエントな人」と呼ばれる。虐待について少し学ぶとレジリエンスを身につけることがその人の人生をよりよくすることに役立つ、とテキストなどによく書いてある。
    本書はわれわれのような支援者が安易に「レジリエントであれ」と言いたくなる風潮に待ったをかける非常に重要な一冊だった。

    著者はレジリエントな人々のうち、特に社会的に大きく成功するほど高い能力を発揮した人々を「スーパーノーマル」と名付ける。「ノーマルを超えたノーマル」になるための努力、のみな

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    2019年03月14日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    ネタバレ

    [その思考,星条旗を支えて]40年以上にわたって米国防総省のネットアセスメント室長を務めたアンドリュー・マーシャルの働きと,その期間における米国の国防戦略をまとめた作品。「ペンタゴンのヨーダ」とも称された人物の頭の中に深く入り込む話題作です。著者は,自身もマーシャルの下で働いた経験を有するアンドリュー・クレピネヴィッチと国防総省で計画分析評価室長等を歴任したバリー・ワッツ。訳者は,アダム・スミスの『道徳感情論』等を翻訳されている北川知子。原題は,『The Last Warrior』。


    冷戦期から今日に至るまでの著名な数々の戦略がマーシャルの発想に大きく依っていることに驚かされることはもちろ

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    2016年12月12日
  • 情熱教室のふたり

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    学力格差とたたかう学校「KIPP」の物語というサブタイトルに惹かれてこの本を手に取りました。実際いい内容の1冊です。「KIPP」の授業を実際に見てみたくなりました。映画化してほしい作品です。

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    2013年04月01日
  • 海の地政学 海軍提督が語る歴史と戦略

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     NATO軍最高司令官を務めたことのある著者が、豊富な経験と深い知識により世界の7つの海について語ってくれる。
    世界史が個別の国の歴史ではなく、7つの海それぞれの単位で語られると、違う角度から世界史を見ることになりとても勉強になった。全ての海に実際に行ってそこで仕事をしている経験に基づいているので、机上の伝聞記述ではなく、直接経験記述が書けるのが著者の強みだ。

    最後に「無法者の海」ということで、
    1. 海賊行為
    2.漁業
    3.環境
    を取り上げているのだが、世界の海はとても深刻な問題を抱えている。特に世界の海が急速に汚染されている現実を私たちはまだ十分知っていない。
    全ての汚染は、最終的には海

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    2021年05月19日
  • 逆境に生きる子たち トラウマと回復の心理学

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    このような本は世にたくさんあるが、この本の良いところは各章の表題になぞらえた実話の数々である。この実話があることで、本来受けたことのない境遇は理解できずに理論だけ読み進めることになってしまう読者を、きちんと境遇を追体験しながら読み深めることができた。体系だってまとまっている本とは言えないものの、子供がいるかたはぜひ読んでほしい本です。

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    2021年04月05日
  • 逆境に生きる子たち トラウマと回復の心理学

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    ネタバレ

    臨床心理士の筆者による様々なレジリエントの事例。
    みんな悩み苦しんでいる。社会に適応するということは周りに助けを自ら求めにいくことでもある。愛情を受け取ると人は成長し幸せになることができる。両親だけではなく、親戚、パートナー、友人、先輩、上司多岐にわたるそれら全て自分にとってポジティブな効果をもたらす。

    ・ファイターとしての自覚を持つこと
    ・秘密を打ち明けられる誰かを見つけよう
    ・おとなとして自分を大切に扱おう
    ・ストレスから心理的距離、物理的距離を取ろう
    ・あなたが人生で出会ったいい人たちの存在を、悪い人たちよりも重視しよう。感謝している人の名前をリストアップし、心のこもった手紙を書こう。

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    2021年02月12日
  • 逆境に生きる子たち トラウマと回復の心理学

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    様々な劣悪な環境に逃げ出したくなる。
    実際逃げ場はなく、スーパーノーマルという鎧を身につける過程に驚嘆。
    世の中には沢山の逆境に生きる子どもたちがいるのだなぁ。



    巻末解説より(香山リカ)

    レジリエンス(打たれ強さ、抵抗力)

    スーパーノーマルはマイナスを大幅なプラスにまで持っていける人

    スーパーノーマルたちが抱えているトラウマが消えることはない。

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    2020年07月11日
  • 海の地政学 海軍提督が語る歴史と戦略

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    覇権国家振り返り記的な。
    歴史経済政治地理の観点から、海戦とその背景を知ることができる。地政学の面白さは、この歴史と地形的優劣がかみ合わさることにあると思う。

    筆者の引用のうまさにも驚かされる。シェイクスピア、テンペストからの引用で始まることからわかるように、文学的要素も楽しめる。また軍司令部にいたような歴戦の猛者のエピソードも出てきてよかった。

    南シナ海への執着、北極協議会、マハンアプローチ、サイバー空間と海軍のつながりの話は知れてよかった。
    ただ、シーパワーを強める根拠の多くは北朝鮮への憂慮だったのは結構ショック。時間の問題か。

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    2020年04月01日
  • 海の地政学 海軍提督が語る歴史と戦略

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    オーソドックスな海の地政学。
    著者がアメリカ海軍の船乗りであったために、重要拠点となる港や海洋の経験による描写が良いので、学者の資料至上主義のアプローチとは異なり、ちょっとした旅行気分も味わえる。

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    2018年12月13日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    ネタバレ

    『暗流』>『乱流』からの流れで読んだ。
    「ペンタゴンのヨーダ」「冷戦のラストウォリアー」
    確かに、『ゲームチェンジャー』『概念を生み出すもの』『指針を提供するもの』だな。
    勿論、彼のシンの功績は『機密保護の壁』で全貌がわからんのだが(何処まで、彼の提供した者が実際の製作に繁栄されたのかいまいちわからん)それでも、彼の影響を受けた弟子達のそうそうたる面々を聞けば、少なくとも、『ペンタゴンのヨーダ』としての功績は想像が出来る。
    そして、合衆国(軍)のような巨大組織が進路/方針を変えるには時間がかかる。時間がかかる以上、更にその先を見据えて『指針』を提供する者は極めて重要であることも。

    最後に、解

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    2018年10月14日
  • 道徳感情論

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    国富論に並ぶアダム・スミスの主著。

    「道徳感情論」と「国富論」前提となる人間観が、共感的か、エゴイスティックかということで矛盾しているみたいに言われることもあるが、「道徳感情論」の初版は、「国富論」出版前だが、「道徳感情論」の第6版は、「国富論」の出版後に出ていることから、アダム・スミスとして、この2冊には、一貫した人間観があると考えて良いはず。

    実際に読んでみると、人間の共感性を基本としているが、同時にエゴイスティックな面やしょうもないまでにセコイところ、とほほな面もしっかり観察している。

    そして、そういうしょうもなさも含めて、自然、神の大きな意思(見えざる手)のもとでは、全体としてO

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    2018年08月04日
  • 経済指標のウソ 世界を動かす数字のデタラメな真実

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    原題が正しく、The Leading Indicators: A short history of the numbers that rule our world.
    経済統計の歴史で、欠乏の時代に作られた、GDPや失業率は現代の先進国にはマッチしていない。また、ITをきちんと使っているわけではなく、恣意性の高いものを高コストで作っている面がある。ただ新しいものにすると、過去との比較ができなくなってしまうのが難点。また幸福のようなものを測る指標はまだ確立されておらず、こういった新しい状況に対しては複数の指標を組み合わせて作ることが今の技術であればできるしそうすべきであるとする。

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    2017年06月13日
  • 経済指標のウソ 世界を動かす数字のデタラメな真実

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    経済指標の歴史と限界がよく分かる。

    それにしても日本語のタイトルは詐欺に近い。
    The Leading Indicators --- A Short History of the Numbers that Rule Our World が原題なのだが。
    真の姿を写していないからウソというのはなんだかな~。
    デタラメな真実というのもおかしい。

    書評で知って予約。結構待って入手

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    2017年05月30日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    機密に触れるのでかけないという面はあるのだろうが、結局ネットアセスメントとは何で何がすごいのかわかりにくい。彼は真実をわかっていたが政治で負けて通らなかったなどという記述が多いのも気になる。しかし本筋に関係ない部分を含め、興味深い未知の世界はいくつかあった。

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    2017年04月09日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    すごいんだろうなと思うが、よくわからなかった。コアな部分は書かれていないのか? ソ連と戦う戦力を得る方向性は必要だが、どのような戦力を準備すればソ連が防衛費過多に陥るかを分析した視点は面白い。

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    2022年12月25日