北川知子のレビュー一覧

  • 道徳感情論

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    ネタバレ

    人間は、他の人のことを心に懸けずにはいられない。“経済学の父”が、『国富論』に先立って構想した、「共感」原理に基づく道徳哲学を読み解く書籍。

    私たちは、他人が悲しんでいると自分も悲しくなる。
    それは想像力の働きによって、自分の身を他人の身に置き換えて考えるからだ。想像こそが、他人を思いやる気持ちの源である。

    私たちは、友人に喜びよりも悲しみをわかってもらいたいと願う。
    不幸な人は、共感が得られたら悲嘆を引き受けてもらったと感じる。この時、相手は悲しみを分かち合ったと言える。

    私たちは自分の富を誇示し、貧しさを隠そうとする。それは、人間が悲しみよりも喜びに共感する傾向があるからだ。

    栄達

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    2022年02月27日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    加藤陽子先生の本に引用してあったので気になって読んだ。

    印象深い箇所は以下。(自分の会社ならではの問題かと思ってたけど、最も効率的な組織と言われる軍関係でもそうなのかと意外だった。)

    p133-134
    あらゆる大組織に顕著であるのは、その規模の大きさゆえに、すべての重要な決断を行うだけの時間や情報を持つ単一の中央集権的権威が存在しないということだという。

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    2019年02月09日
  • 情熱教室のふたり

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    KIPP=Knowledge is power program
    アメリカの低所得者向け教育プログラム
    教育委員会との交渉のために民主主義の授業と称して生徒全員に要求の電話をかけさせるくだりが秀逸(冒頭)

    情熱的な教師が低所得者向けの教育プログラムを成功させていく実録
    教育には近道はなく継続された努力が必要であることが強調されている

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    2018年11月23日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    コスト強要戦略で旧ソ連を崩壊に導き、「ペンタゴンのヨーダ」と呼ばれた男、アンドリュー・マーシャル。1940年代以降のマーシャルの知の軌跡を辿り、国家安全保障と国防戦略に対する考え方の中核となる発想や構想に迫る。
    ONA(Office of Net Assessment
    軍事に限らず、より総合的な視点から正確な分析・評価を国防長官に提供してきた。ONAを世に知らしめたのは冷戦時代のソ連経済に関する評価だ。当時CIAは一貫してソ連の経済力を過大評価していた。マーシャルは早くから統計経済学などを駆使してソ連経済の脆弱(ぜいじゃく)性を主張し続けた。彼の分析の正確さは90年代のソ連崩壊が証明した。ソ連

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    2018年09月22日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    本書は、アメリカ国防総省のネットアセスメント室長として長年アメリカの軍事戦略の根本を担い続け、そのキラ星が如くの弟子?を生み出してきたことから、「ペンタゴンのヨーダ」と呼ばれた男の生涯の実績を綴ったものである。
    著者も長年「ヨーダ」とともに仕事をしてきた弟子?である。
    原題は"THE LAST WARRIOR"(最後の戦士)。

    ただ、本書のスタンスとして、最初の「著者の言葉」では「単なる伝記ではなく、彼の知の歴史を辿ること」とある割には、しょっぱなから延々と彼の歩んできた道が羅列されているだけであり、アメリカ国防に関する機密事項のためか彼の「知の歴史」ともいうべき肝心要の

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    2017年08月31日
  • 経済指標のウソ 世界を動かす数字のデタラメな真実

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    今の統計とかはあてになりませんよ!こんなのあてにしたらバカを見ますよ!ってこと。

    証券会社とかヘッジファンドは独自の指標を持ってるらしい。

    教えてほしい。

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    2017年05月21日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    長くアメリカの戦略分析を担ってきたアンドリュー・マーシャルの評伝。とはいえ具体的な分析レポートは機密文書なので、ちょっと凄さが分かりにくい。
    冷戦時代から、ソ連とアメリカの軍事力の正確な比較、アメリカは何を目指していくべきなのかを訴え、ソ連崩壊と中国の台頭、テロ国家の出現などを誰よりも先に予見していたらしい。
    そんな戦略評価を有していても、「今」はどうなんだろう。

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    2017年04月28日
  • 帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略

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    米国がいかに戦争を勝ってきたか、その影の立役者の人物について語られる。戦争に勝つための多大な調査や分析、技術開発などを紹介している。人類というのは、生き残ることにかけては必死で、戦争を通じてさまざまな技術を産んできた。核技術だけではなく、組織の運営、オペレーション・リサーチ、統計学の発展など、昨今のビジネス書で解説されるものが、戦争のために産まれ、戦争のために利用されていることが分かる。冷戦中に、爆撃機を配備して、ソ連に高コストの防空体制を構築させたこと。米国は低予算で相手に大きな負担をさせることを目論むところなど、攻撃兵器を防衛手段にしたり、SDI構想(いわゆるスターウォーズ計画)が自国を守

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    2016年10月09日
  • 情熱教室のふたり

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    あまり心に響いてこなかった。
    やっていることはとても素晴らしく、地道な努力が見えるのだが、物語として読みづらかったのかも。

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    2016年09月02日
  • コカ・コーラ流 100年企業の問題解決術

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    大企業とスタートアップの2軸で、スケールとアジリティ、ともに大切である、というのが大きなテーマ。今の時代は、ランボルギーニのような完璧なデザインを求めるのではなく、レゴのようなオープンシステムのモジュールであることが重要。ただ、もっとコカコーラの事例を知りたかった。

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    2015年10月02日
  • 情熱教室のふたり

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    生徒の可能性を信じて力を尽くす熱心な教師がいれば、低所得層の子どもの多くが郊外の富裕層の子どもと同じように成果をあげられる。

    正攻法であり王道。えらい。

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    2013年07月14日