片岡耕平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
穢の中心が天皇ではなくて神もしくは神域(寺)であることを明らかにしている前半はとても分かりやすかった。天皇があくまでも神官であり、穢れる対象は神である、というのは中世史の他の本でも誤解しているものが多いように思う。天皇の相対化は中世日本の一大特徴でもあるので、その意味でもクリアなロジックに説得された感じを受けた。
後半は日本人の中における穢への対処方法を通じて、東西日本ではなく、日本と外延部との境界が形成されていくことを明らかにしている。特に、穢多と呼ばれる人々が、自らを「外来の因習に染まって穢れた」とする通念に注目している。これは面白いけど更なる議論の余地ありか。
中世における三国が震旦天