ダニエル・アラスのレビュー一覧

  • なにも見ていない ――名画をめぐる六つの冒険

    Posted by ブクログ

     これは面白い!
     本書は、美術史家の著者が、名画の「細部」にこだわりにこだわり、その意味するところは何なのかを自在に論じたエッセイ風の論考である。

     具体的には、ティントレット《ウルカヌスに見つかったマルスとウェヌス》、フランチェスコ・デル・コッサ《受胎告知》、ブリューゲル《東方三賢王の礼拝》、ティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》、ベラスケス《ラス・メニーナス》の五作品と、あわせてマグダラのマリアの髪はなぜ長いかを論じた一編の計6編の論考が収録されている。

     例えば《受胎告知》では、絵の縁をカタツムリがツノを出して歩いているのが紹介され、このような神聖な場面でなぜカタツムリが登場して

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    2026年01月15日